スーパーで同じ値段でも“赤い卵”だけ品薄、白より赤に「栄養がある」節を専門家に聞いた

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2025年07月29日 07:10  週刊女性PRIME

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週刊女性PRIME

※写真はイメージです

 7月24日に、Xに投稿された一枚の写真が話題だ。

卵の紅白、栄養価に違いはあるの?

 店舗で売られている卵は、殻の色の違いによって「白玉(白い卵)」と「赤玉(赤い卵)」と一般に呼ばれる。投稿写真は、スーパーの売り場で明らかに赤い玉子が減った写真。コメントの「なぜ人は赤い卵を選ぶのか…」に対して、

《赤い卵のほうが黄身が濃いから》
《「赤い卵=栄養ありそう」の謎の信頼感》
《赤い卵の方が殻が厚いので、物理的に割れにくくまた劣化しにくいので日持ちが良い》

 などの声が散見し、赤い卵のほうが栄養があると思っている人が多くいるように思える。果たして、実際のところはどうなのか、東京慈恵会医科大学付属病院栄養部部長・濱裕宣さんに聞いてみた。

「結論を言うと、卵の殻の色で栄養価が変わるということはありません。赤玉、白玉どちらでも同じです。卵は必須アミノ酸(※)をすべて含む優れたたんぱく質源。ビタミンやミネラルも豊富です。体をつくるモトになるので、コレステロール値を気にする人でなければ、積極的にとりたい食材です。卵の殻の色の違いについては、鶏の種類によって違ってくると聞いたことがあります。殻の厚さについても、赤白の色違いというより卵の大きさや個体差によるものが大きいと思います」

※たんぱく質を構成する20種類のアミノ酸のうち、体内で合成できない9種類のアミノ酸のこと。食事で補給するしかない。

 たしかに、X上の声にも、

《鶏の品種が違うから。白い鶏が白い卵を。茶色い鶏が赤い卵を産みます》

 というものが見られた。ちなみに、卵の殻ではなく、黄身の色が濃い卵、白っぽい卵という種類もあるが、この違いは何だろう。

「鶏のエサの種類によって黄身の色は違ってきます。トウモロコシを多く含む飼料を与えると黄色が濃くなり、米を多く含む飼料を与えると白っぽくなるようです。カロテノイドという色素の量の差によるもので、こちらも栄養価的に差はありません。黄身の色が濃いからといって、ビタミンが多いとかたんぱく質源として優れているというのはデマです。たしかに、卵それぞれに味の違いはありますが、それは卵の種類というより、養鶏農家さんの違いによるものが大きいでしょう」

 投稿写真のように、たしかに赤玉の卵のほうが売り場では人気があるように感じるが、実際のところ栄養価は同じということだ。色を気にせず、料理内容やその使い方で、卵の大きさを基準に選んだほうがよさそうだ。

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