血統表でよくみる名馬「アフリート」を深掘り ダート重賞8勝プリエミネンスなどの父

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2025年07月29日 08:00  netkeiba

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父がアフリートのプリエミネンス(撮影:下野雄規)
【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆知っておきたい! 血統表でよく見る名馬

【アフリート】

 アメリカでダート8ハロンのG1を勝ったカナダ産馬。ミスタープロスペクター系らしいスピードを伝えました。アメリカで6年間供用されたあと日本に輸入され、桜花賞馬プリモディーネ、JBCスプリントを勝ったスターリングローズ、バンブーエール、浦和記念やエルムSを勝ったプリエミネンスなど、多くの重賞勝ち馬を誕生させました。基本的にはダートのスピードタイプです。

 アメリカでは後継種牡馬ノーザンアフリートが成功を収め、米二冠馬アフリートアレックス、BCマイルのワールドアプルーヴァル、BCスプリントのアマゾンビーなどを出しました。

 母の父としてはノボジャック、サイドワインダー、ナムラタイタン、ニシケンモノノフ、ドライスタウトなどを出して成功。母方の血は異系色が強く、それゆえに優れた影響を与えています。

 背は低いものの横幅のある馬体で、若いころは気性的な激しさがあったのですが、年齢を重ねるごとに性格が丸くなり、繋養していたブリーダーズ・スタリオン・ステーションではおとなしいペットのように愛されていました。自分の馬房が大好きというインドア派でもありました。

◆血統に関する疑問にズバリ回答!

「ソルジャーフィルドの血統表にあるヤシマソブリンとは?」

 7月24日、門別競馬場で行われた王冠賞をソルジャーフィルドが差し切り、史上8頭目の道営三冠を達成しました。父はルヴァンスレーヴ、2代母の父がヤシマソブリンです。

 ヤシマソブリンは名馬ナリタブライアン(クラシック三冠、有馬記念、朝日杯3歳S)の同期生。坂井千明騎手が主戦をつとめ、3歳夏に重賞のラジオたんぱ賞を勝ったほか、菊花賞2着、日本ダービー3着などの成績を残しました。「ミルジョージ×ヴィミー×トサミドリ」というステイヤー血統。種牡馬生活を通じて血統登録頭数がわずか6頭と、実績らしい実績をほとんど残せませんでした。JRAでモンテコンドルが勝ち、ヘイセイセレクトが地方競馬の東海地区で100戦15勝の成績を残したのが目立つ程度です。

 娘のブッチが血を繋げ、孫のアイルゴーバックが門別の重賞フローラルCで5着。その息子で曾孫のソルジャーフィルドが道営三冠とJBC2歳優駿(JpnIII)を勝ちました。生まれ故郷のグッドラック・ファームは、ハタノヴァンクール(川崎記念)やテイエムイナズマ(デイリー杯2歳S)の生産牧場でもあります。

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