スーツを着たビジネスパーソンでも、背負うタイプのバッグ(リュック)を使っている人はもはや珍しくない。筆者も日常的にリュックを愛用している。理由は単純で「楽だから」だ。PCや周辺機器、モバイルバッテリーなど、重い荷物を持ち運んでいても、体の負担になりにくいと感じている。
そんなリュックが主流になりつつある今、ふと目にとまるのはトートバッグを使っている人の存在だ。なんとなくリュックを使っているが、トートバッグは便利なのかと気になっている人もいるのではないだろうか。
そこで今回は、周辺機器などを多数展開するエレコムが販売する「ORGULLO」(オルガロ)シリーズの「合皮トートバッグ 縦型01(BM-TBSLV01BK)」(以下、ORGULLO トートバッグ)と「“off toco”トートバッグM(BM-OFTBM01BK)」(以下、off tocoトートバッグ)の使い勝手を試した。
●滑らかな手触りの合成皮革が上品な「ORGULLO 合皮トートバッグ 縦型01」
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ORGULLO トートバッグは、合成皮革製の縦型2WAYトートバッグで、価格は1万5356円だ。普段は持ち手を肩にかけて使用し、両手を使いたいシーンでは付属のショルダーベルトを取り付けて斜めがけをするといった使い方ができる。
合成皮革と聞くと、チープなイメージを持つかもしれないが、ほどよく柔軟性があって手触りは滑らか、さらにシボ加工も施されているため、一瞬「山羊革かな?」と思うような感触がある。PVC(ポリ塩化ビニール)製と思われる合成皮革は本革と異なり、水に強く、色移りもせず、湿度の高い国内で日常的に使うにはぴったりの素材だといえるだろう。
メイン気室を取り囲むように、大小さまざまなポケットを備えているのも特徴だ。背面側からPCなどを入れておけるクッションポケット、浅めのポケット、ストレッチメッシュポケット×2、ボトルポケット、オープンポケット×2、ファスナーポケットを内蔵している。
フロントには、スマートフォンなど頻繁に出し入れする小物を入れておくのに便利なあおりポケットを備えている。マグネットホックスタイルなので、簡単に取り出せるし、入れた後にバッグを逆さにしても中身が落ちることがない。
両側面にオープンポケットを備えるのもユニークだ。ここには折りたたみ傘や飲料ボトルなどを入れておけそうだ。
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さらにユニークなのは、背面ポケットの下部ファスナーを開けることで、キャリーオンベルトになることだ。出張の多いビジネスパーソンや、旅行先でもちょっとした作業をしたいという人には便利だろう。
客先では受付時、また商談中にバッグを床に置くことが多い。そんなときに気になるのがバッグの汚れと転倒だ。商談中に何度もバッグが倒れるようでは、お互い話に集中できない。
ORGULLO トートバッグの底には、5つの鋲(びょう)が取り付けられている。このおかげで、底部が汚れたり傷ついたりすることをある程度は防げ、バッグの転倒も防止する。もし倒れてしまっても、ファスナーがあるので中身が出ることはない。
●カジュアルに使える雰囲気の「“off toco”トートバッグM」
off tocoトートバッグは、ビジネスよりオフの日に持ち歩きたくなるカジュアルな雰囲気の横型トートバッグだ。長い持ち手で肩がけしやすく、その状態でも、収納した小物にアクセスしやすいのが特徴で、価格は1万5356円だ。
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外側は、はやりのファブリックタイプでポリエステル製だ。カラーは今回試したブラックの他に、グレーもある。どちらもはっ水加工を施してあるので、突然の雨にも慌てることがない。
エレコムの「off toco」ブランドであるという主張が限りなく控えめで、バッグ全体の雰囲気を壊さないデザインにとどめているのがうれしい。
肩から降ろさずに、小物にアクセスできる仕組みは、バッグ外側に取り付けられた4つのポケットと、サイドからメイン気室にアクセスできるファスナーによるものだ。
メイン気室は大きく口が開くので、中を見渡しやすい。
14型までのノートPCを入れられるPCスリーブ、ボトルホルダー、タブレット用オープンポケット、メッシュポケット、ファスナーポケットなど10のポケットを備えている。
見落としがちだが、フロントにはスマートフォンやティッシュなどを入れておくのに便利な、あおりポケットを搭載している。こちらもマグネットホックスタイルなので、簡単に取り出せるし、誤って倒してしまった場合などに収納したものが飛び出しづらくなっている。A4サイズのクリアファイルがギリギリ入るサイズだが、入れてしまうとホックを留められなくなるので注意したい。
底に5つの鋲(びょう)が取り付けられているのもORGULLO トートバッグと同様だ。底全体が汚れるのを防ぐだけでなく、バッグが自立するのをサポートする役目も担っている。もちろん、バランスよく入れることが倒れないようにするためには必要だ。
では、それぞれのバッグにどれぐらいの物が入るのか、また持ち歩いて分かったことを紹介したい。
●実際にどれぐらいの荷物が入る?
一般的な使い方であれば、ノートPCとガジェットポーチ、スマートフォン、名刺入れ、エチケット用品、モバイルバッテリーなどを入れておきたいものだ。もちろんこれら全てを難なく収めることができる。
では、作業を効率化する外付けキーボードやタブレット、モバイルディスプレイを入れることもできるだろうか。
●収納力抜群だが入れすぎに注意
基本の持ち物を収納し、近所を歩き回ってみたが、どちらのバッグでも持ち手が肩に食い込むということはなく、快適だった。ORGULLO トートバッグの方は、off tocoトートバッグに比べて持ち手が細かったので、これは意外に思えた。
off tocoトートバッグでは、自動販売機でドリンクを購入するためにスマートフォンを取り出すのにも、非常にスマートに行えると感じた。フロントの左右に配置されている横向きのファスナーポケットがなかなか良い。左右どちらの肩にかけたとしても、変わらぬ使い勝手を得ることができそうだ。
ただ、作業効率化セットでは、バッグを含めた全重量が6kgを超えてしまい、肩がけして(あるいはショルダーベルトを使って斜めがけしたとしても)移動するのは厳しいと感じた。都内在住であれば、駅構内の移動、基本的に立ったままの乗車、駅から訪問先まで徒歩の移動という行程が当たり前のようにあるからだ。車移動がメインであれば問題ないだろう。
とはいえ、バックパックを背負うよりしゃれて見えるORGULLO トートバッグやoff tocoトートバッグは、整理しながら収納できるバッグを求めていた人たちにとって、ベターなアイテムとなることだろう。
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