
7月30日午前8時25分ごろ、ロシアのカムチャツカ半島付近でマグニチュード8.7の地震がありました。日本国内では気象庁が太平洋側など広い範囲に津波警報と津波注意報を出す中、思わぬところにも影響を及ぼし、ネット上で驚きの声が広がっています。
【写真】「知らなかった」「感度が高い証拠」地震の影響を受けた機器
話題になっているのは、計測機器大手「エー・アンド・デイ」(本社、東京都豊島区)の公式Xの投稿です。
同社公式Xは7月30日午前11時前に、「電子天びんをご使用の皆さまへ」とした文章を投稿。「本日、カムチャツカ半島東方沖で発生した地震の影響により、電子天びん、特に分析天びんなど高感度な機器では、表示が安定しない現象が報告されています」と説明し、「今後数時間は振動の影響が続く可能性がありますので、その間は計量作業を控えていただくことをおすすめします」と注意を呼びかけました。
電子天びんは、高精度な質量測定に使われる機器で、官公庁や製薬、食品、化粧品メーカー、研究室など、幅広い現場で導入されています。精密機器のため、本体や設置している台への衝撃、地震の揺れがデータに影響することも。2011年3月の東日本大震災でも表示が乱れる事例は複数報告されました。
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同社担当者に話を聞くと、今回の地震発生後、複数のユーザーから「電子天びんの表示が安定しない」という問い合わせが入ったため、あらためて公式Xで呼びかけたそうです。
実際にSNS上では同日午前から、「会社の電子天びんが安定しない」「不安定」「仕事にならない」などの声が目立つように。中には長野県からの投稿もあり、広い範囲で影響が出ていたことが分かります。
同社の投稿は4千近い「いいね」がつくほど拡散し、利用者らは一様に納得した様子。また、普段の生活の中でなじみがない人たちからは「こんなところにも影響が」「知らなかった」「感度が高い証拠…!」など、驚きの声が相次ぎました。
(まいどなニュース・金井 かおる)
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