柏と浦和の一戦は点の取り合いに! [写真]=清原茂樹 2025明治安田J1リーグ第27節が22日に行われ、柏レイソルと浦和レッズが対戦した。
33年目のJリーグも終盤戦に差し掛かり、複数のチームが熾烈な上位争いを展開中だ。今シーズンから指揮を執るリカルド・ロドリゲス監督の下でボールを保持するスタイルに変貌した柏はここまで勝ち点「47」を獲得。その柏を「3」ポイント差で追う浦和は開幕直後こそ苦戦が続いたが、次第に調子を上げ、直近も4戦無敗としている。優勝争いの行方を占う一戦を制するのはどちらのチームになるだろうか。
上位直接対決は序盤からスコアが動く。積極的な入りを見せた浦和は松尾佑介の突破から左CKを獲得すると、マテウス・サヴィオがインスイングの鋭いクロスを供給。垣田裕暉のクリアが後方へ流れたところを長沼洋一が頭で押し込み、早々と先制に成功する。ビハインドを負った柏は次第にボール保持率を高め、浦和を押し込む展開に。敵陣バイタルエリアで細かくパスを繋ぎながら、低い位置で形成された相手守備ブロックの攻略を試みる。
対する浦和は柏の攻撃を跳ね返しつつ、鋭いカウンターでチャンスを作る。34分、前方へのアバウトなロングボールに反応した松尾が古賀太陽との競り合いを制してフィニッシュに持ち込むも、GK小島亨介が守るゴールを脅かす。43分にはM・サヴィオの絶妙なワンタッチパスに抜け出した金子拓郎がゴール前に送り、関根貴大が逸らしたボールを松尾が蹴り込んでリードを広げた。柏はボールは回せど決定機を作れず、前半は0−2で終了する。
柏は後半開始と同時に杉岡大暉と瀬川祐輔を投入し、状況の打開を図る。すると54分、左に大きく開いた小屋松知哉が深い位置まで切り込んでクロスを上げると、混戦で浮き上がったボールを瀬川が絶妙なコントロールで収め、そのままゴールに蹴り込んだ。この1点で反撃の狼煙を上げると、両サイドや後方からの飛び出しを上手く使って攻勢を強め、74分には仲間隼斗のミドルシュートがクロスバーを叩く。
一方の浦和はサミュエル・グスタフソンにボールを集めて攻撃のテンポを作りつつ、途中出場のチアゴ・サンタナが際どいシュートを放つが、大半の時間は自陣での守備を強いられる。83分、やや右寄りの位置に開いた仲間が後方からボールを引き出して細谷真大へ展開。瀬川とのパス交換でボックス内中央へ侵入すると、最後はGK西川周作の足元を抜くシュートを沈めて試合を振り出しに戻した。
90分、左からドリブルを仕掛けた小西雄大が角度の厳しいところから左足を振ると、柔らかいボールは右ポストを叩いてネットに吸い込まれた。柏が途中出場の3選手のゴールで逆転に成功する。90+6分にはゴール前のこぼれ球に詰めた久保藤次郎がネットを揺らし、決定的な4点目を奪った。
試合はこのまま3−2で終了し、競り勝った柏が勝ち点を「50」まで積み上げ暫定首位に浮上した。次節は31日に行われ、柏はアビスパ福岡と、浦和はアルビレックス新潟といずれもホームで対戦する。
【スコア】
柏レイソル 4−2 浦和レッズ
【得点者】
0−1 5分 長沼洋一(浦和レッズ)
0−2 43分 松尾佑介(浦和レッズ)
1−2 54分 瀬川祐輔(柏レイソル)
2−2 83分 細谷真大(柏レイソル)
3−2 90分 小西雄大(柏レイソル)
4−2 90+6分 久保藤次郎(柏レイソル)