サンラザール(撮影:竹之内元) 恒例の3日間開催が終わり、秋開催の3週目を迎える。中山では計4鞍のメイクデビューが組まれている。各厩舎の血統馬がスタンバイしており、それぞれのデビュー戦に注目だ。
【9月20日(土) 中山芝1600m】
◆スイープセレニティ(牝、父ロードカナロア、母スイープセレリタス、美浦・宮田敬介厩舎)
ハーツクライ産駒の母は芝1400〜1600mで4勝した。祖母のスイープトウショウはGIを3勝(秋華賞、宝塚記念、エリザベス女王杯)。いとこにはスウィープフィート(チューリップ賞)がいる。先週の追い切りはウッドチップコースで3頭併せの真ん中に入り、しっかりと負荷をかけた。「気性面の難しさが出やすい血統だけど、ひと追い毎に走りのバランスが良くなっている。気の強さもあるし、いい意味で筋肉質になってきた。マイル以下の距離が活躍の場になると思います」と宮田敬介調教師。鞍上はJ.モレイラ騎手が予定されている。
◆レッドジェルブロワ(牡、父エピファネイア、母レッドベルローズ、美浦・鹿戸雄一厩舎)
ディープインパクト産駒の母は芝1600〜2000mで3勝した。叔父にはレッドベルジュール(2019年のデイリー杯2歳S)、レッドベルオーブ(2020年のデイリー杯2歳S)、レッドベルアーム(シンザン記念3着)がいる。「十分に乗り込んできた。最初に入厩した頃はテンションの高さがあったけど、徐々に落ち着いて走れるようになってきている。動きや息遣いも良化しているし、仕上がり自体は順調。まずはマイル戦から使ってみます」と鹿戸雄一調教師。鞍上は荻野極騎手が予定されている。
【9月21日(日) 中山芝2000m】
◆シーギリヤロック(牡、父リオンディーズ、母リラヴァティ、美浦・田中博康厩舎)
ゼンノロブロイ産駒の母はマーメイドSを勝っている。半姉にストゥーティ(チューリップ賞3着)、伯父にアダムスピーク(ラジオNIKKEI杯2歳S)、叔母にシンハライト(オークス)やスリーパーダ(小倉2歳S3着)など一族には活躍馬が並ぶ。「まだ反応や動きの質に物足りなさを感じるけど、乗り込み自体は十分。スタミナ型の印象なので、長めの距離がいいと思います。実戦に行けば気の良さが出るかもしれません」と田中博康調教師。鞍上は戸崎圭太騎手が予定されている。
【9月21日(日) 中山ダート1800m】
◆サンラザール(牡、父クリソベリル、母パールデュー、美浦・森一誠厩舎)
キングカメハメハ産駒の母はダート1700〜1800mで3勝した。祖母のブルーメンブラットはマイルCSを勝っており、叔父にシュトラウス(東京スポーツ杯2歳S)がいる。8月3日の新潟2R(ダート1800m)に投票したが、抽選で除外の憂き目に…。直近に適した番組がなかったため、ノーザンファーム天栄に戻って再調整してきた。「仕切り直しの形になりますが、しっかりと乗り込んできました。パワフルな馬格で体力的にも十分。同じペースで持続的に走れそうなタイプですし、いかにもダートの中距離向きだと思います」と森一誠調教師。鞍上はJ.モレイラ騎手が予定されている。
(取材・文:竹之内元)