『刃牙道』アニメの注目ポイントは? 宮本武蔵の作中戦績と「勇次郎超え最強説」を徹底考察

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2025年09月19日 13:00  リアルサウンド

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Netflix Japan | ネットフリックス X(@NetflixJP)より

※本稿は『刃牙道』のネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。


 秋田書店は板垣恵介による漫画『刃牙道』のアニメ化を発表。2026年にNetflixで世界独占配信されることが明らかとなり、伝説の剣豪・宮本武蔵と現代の猛者たちの戦いを描いたティザービジュアルとティザーPVも公開されている。


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 『刃牙道』は2014年から2018年まで「週刊少年チャンピオン」で連載された『刃牙』シリーズ第4部。9月には京都で原画展や板垣のトークショーが開催されるなど、その人気と注目度はまったく衰えない。


 物語は範馬刃牙と父・範馬勇次郎の戦いの後、刃牙が無味乾燥な日常を過ごしていたところへ、クローンとして復活した宮本武蔵と地下闘技場の戦士たちとの戦いが描かれる。


 宮本武蔵は、徳川光成配下の科学者たちが遺骨から体細胞を採取してクローンとして肉体を復元し、冥界の魂を霊媒師・徳川寒子によって呼び戻された存在だ。肉体はクローンであるが、死ぬ直前の記憶・技能を有し、戦国時代の剣豪として鍛えられた剛力・耐久・感知能力をそのまま現代へ持ち込んでいることから、刃牙シリーズのテーマである「最強」の有力候補として登場する。


 作中では、さっそく主人公・刃牙が武蔵と激突。第一戦目では刃牙の飛び蹴りを不意に捕らえて地面に叩きつけて武蔵の勝利。第二戦目では刃牙がジャブを放ち武蔵の片膝をつかせたものの、手刀一発で刃牙を斬るという形で決着している。


 空手の愚地独歩との戦いでは、独歩の飛び蹴りを刀でカウンターし、「斬るまでもない」と一蹴。また、白亜紀最強のピクルとの一戦では、分厚い筋肉と骨格に無刀が通用しないと判断して愛刀を用いると、ピクルの関節を斬り戦意を喪失させる形で完勝。喧嘩師・花山薫戦では苦戦を強いられたが、最終的には腹を深く斬ってその剛腕を封じこめた。


 今シリーズで最も鮮烈だったのが烈海王戦だろう。烈の多彩な攻撃に驚きを見せながらも終始武蔵ペースで戦い、最終的には烈を斬殺。中国拳法最強の男はここで退場し、なんと“異世界”へ転生。『月刊少年チャンピオン』にて連載中の『バキ外伝 烈海王は異世界転生しても一向にかまわんッッ』でモンスターとの戦いを繰り広げている。


 そして、読者が興奮したのが武蔵と“地上最強の生物”範馬勇次郎の頂上決戦だ。あっという間に追い詰められた武蔵だが、なんと武器である刀を使わずに手刀で相手を真っ二つにする奥義「無刀」を繰り出そうとする、 これを見た勇次郎は、武蔵のオーラが変化したのを瞬時に察知して警戒。そして武蔵が斬りかかったところで、なんと柔術家・本部以蔵が割って入るという肩透かし展開。ただ、この後本部が放ったセリフが見逃せない。


 「私があそこで割って入らなければ、斬られていましたよ オーガ(勇次郎)は」


 作中では“噛ませ犬”扱いで、読者の信頼が薄い本部だが、「範馬勇次郎=最強」という絶対的概念が初めて揺らいだ瞬間とも言える。


 もっとも、武蔵はその本部を圧倒しながらも、一瞬の隙をつかれて裸締めで失神させられ、唯一の敗北を喫したことで「最強」の序列が大きく下がってしまった感は否めない。それでも無刀がさく裂していれば「勇次郎超え」を果たしていたのかは、読者の間でも喧々諤々の激論が交わされたものだった。


 最後は刃牙との三度目の戦いとなったが、ここでも徳川寒子の乱入によって魂を引き抜かれ、武蔵は天に召されるモヤモヤする結末に。歴史上の人物であり、さまざまな作品で「最強」として描かれている武蔵だけに、あからさまな敗北を描くことはためらわれたのかもしれない。ともあれ、肉体は健在だけに、アニメ放送が盛り上がれば本編での再登場も十分ありえそうだ。


(文=蒼影コウ)



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