AZ戦に揃ってフル出場した(左)上田綺世と(右)渡辺剛 [写真]=Getty Images エールディヴィジ第6節が21日に行われ、AZとフェイエノールトが対戦した。
日本代表FW上田綺世の勢いが止まらない。フェイエノールト在籍3年目の今シーズンは前線の主軸としてここまで公式戦7試合すべてに先発出場。エールディヴィジでは5試合で5ゴールと決定力を発揮しており、得点ランキングでトップを走っている。チームもここまで唯一の5連勝で首位を快走中。今夏に加入した日本代表DF渡辺剛も最終ラインの主軸としてチームの好調を支えている。
上位対決となった一戦はピッチの至る所で球際の激しい攻防が続く白熱した展開となる。スコアが動いたのは24分、自陣中央でのパスカットから素早く左サイドに展開してカウンターを発動すると、ドリブルで持ち上がったロ・ザンジェロ・ダールがカットインから右足を一閃。狙い澄ましたシュートがゴール右隅に突き刺さり、AZが先制に成功した。
フェイエノールトの反撃は35分、左からドリブルで仕掛けたアイメン・スリティがボックス内に侵入して右足を振り抜くと、鋭いシュートが相手DFの腕を直撃してPKを獲得。これをセム・スタインが冷静に沈めて試合を振り出しに戻した。前半はこのまま1−1で終了する。
後半は互いに攻め合う展開に。51分にはAZが中盤でのパスワークから右サイドのスペースへ展開し、抜け出したデンソ・カシウスがカットインから左足で狙い澄ましたシュートを放つ。低くカーブのかかったシュートがゴール左下隅に吸い込まれ、AZが追加点を奪った。しかし、フェイエノールトもすぐさま反撃。失点からわずか5分後に、スタインが巧みなドリブルで中央を突破すると、横パスを受けたジョーダン・ボスが強烈なミドルシュートを突き刺した。
一進一退の攻防が続く中で迎えた78分、フェイエノールトが遂に勝ち越しに成功。左サイドのスペースへ抜け出したボスが中央へ折り返すと、クインテン・ティンバーからルチアーノ・ヴァレンテ、スタインを巧みにパスを繋ぎ、最後は右からアニス ・ハジ ムーサがシュートを放つ。これがGKのニアサイドを打ち抜きネットを揺らした。
最終盤にはアネル・アフメドジッチにレッドカードが提示されて数的不利となったフェイエノールトは90+5分、ジェイデン・スロリーがボックス内でファウルを犯してしまい、AZにPKを献上。これをメックス・ミールディンクに沈められ、試合は3−3で終了した。フェイエノールトは28日に控える第7節でフローニンゲンとのアウェイゲームに臨む。一方、AZは24日にズウォレとの第3節延期分を戦う予定だ。
【スコア】
AZ 3−3 フェイエノールト
【得点者】
1−0 24分 ロ・ザンジェロ・ダール(AZ)
1−1 36分 セム・スタイン(PK/フェイエノールト)
2−1 51分 デンソ・カシウス(AZ)
2−2 56分 ジョーダン・ボス(フェイエノールト)
2−3 87分 アニス ・ハジ ムーサ(フェイエノールト)
3−3 90+8分 メックス・ミールディンク(PK/AZ)