※写真はイメージです「あおり運転」を受けた経験がある人は、「怖い」「危ない」思いをされたことでしょう。あおり運転に対する罰則が強化されたこともあり、減少傾向にあるようですが、実際のところ、いまも被害が絶えない状況です。今回は、車を買い替えた筆者の親戚が経験した、あおり運転のエピソードを紹介します。
◆車を買い替えた叔父が経験した「あおり運転」
私の叔父は、今年の春まで黒色のトヨタのマークXに乗っていました。年齢的に大きな車も必要ないから、ということで以前から気になっていたスズキのハスラーに買い替え。いわゆるダウンサイジングで、いわゆる「終の車」になるだろう、とのことでした。
新車を買ったので車に乗ってドライブに行く機会が増えたと喜んでいたのですが、お盆休みに叔父に会った時に衝撃の一言が。
「車を買い替えてから、あおられるようになったんだよね。一昨日もあおられちゃって……」
詳しく聞いてみたところ今まで黒のセダンに乗っていたこともあったのか、あおり運転に遭ったことが滅多になかったようですが、軽自動車に変わったことにより、実感する機会が増えたというのです。
一昨日のエピソードを深掘りしてみたところ、片側2車線の一般道路(国道)を法定速度で走っていたら車両後方にべったりとくっつかれ、長時間にわたって威圧的な走行をされたようです。あおってきた車は黒のアルファード。
「それは大変だったね」と言葉を添え、他の話も聞いたらアルファードを含む大型ミニバンやセダンからあおり運転を受けるようになったようです。
◆依然として減らない「あおり運転」
高速道路上で発生したあおり運転が原因の死亡事故から8年が経過し、あおり運転に対する世間の意識が大きく変わりましたが、あおり運転は依然として起こっています。
2025年6月にチューリッヒ保険会社が行った調査によると、調査に回答した約半数以上が「煽り運転を5年以内にされた経験がある」とのことでした。法整備されてはいるものの、依然として減っていないことがわかります。
◆車によって「あおられやすさ」が変わる
車に限らず、生き物は「大きな物が小さなものを威圧する」傾向があると思います。国民的アニメの描写にもありますが、体格の良いガキ大将がひ弱な同級生に対して大きな態度を取る光景も見受けられます。
車の世界にもそれが通用するようで、あおり運転の被害に遭う車の多くがコンパクトカーや軽自動車といった比較的小さな車という話もあるほどです。
軽自動車だから格下、と思い込んでいる人も一定数いるのではないかと思われるエピソードです。
◆あおり運転対策は必須か
あおり運転に関する法整備がされて以来、ドライブレコーダーを愛車に取り付けるユーザーが増えています。チューリッヒの調査によると2021年のドライブレコーダー装着率は約49%、直近2025年は66.6%まで上昇しています。
叔父の車にはドライブレコーダーが付いていなかったため、対策として前後の録画ができるドライブレコーダーをつけるようにアドバイスしました。
何かあってからでは遅いですから、お金はかかりますが防衛策としてドライブレコーダーを取り付けるのは、現代においてもはや必須条件になりつつあると感じています。
<文/宇野源一>
【宇野源一】
埼玉県在住の兼業ライター。大学卒業後、大手日系自動車ディーラーに就職。その後、金融業界の業務・教育支援を行う会社に転職し、法人営業に従事しながら、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、AFP資格を取得。X(旧Twitter):@gengen801