【日本ハム】新庄監督リーグVは「おめでとう」だけど…福岡で王者うっちゃり日本一は渡さない!

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2025年09月30日 22:50  日刊スポーツ

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ソフトバンク対日本ハム 試合前、黄色の花束を手にメンバー表交換へ向かう日本ハム新庄監督(撮影・岩下翔太)

<ソフトバンク1−2日本ハム>◇30日◇みずほペイペイドーム



日本ハムが王者ソフトバンクとの“クライマックスシリーズ前哨戦”を制した。4回に郡司裕也捕手(27)の10号2ランで先制。新庄剛志監督(53)は先発の福島蓮投手(22)ら計6投手を小刻みに継投させ、レギュラーシーズン最後の王者との一戦を1点差で逃げ切った。貯金を今季最多27に伸ばし、CSへ勢いをもたらす勝利となった。


   ◇   ◇   ◇


新庄監督が、優勝した小久保ソフトバンクとの最終戦で、いきなり得意のサプライズ攻撃を繰り出した。国歌斉唱を終えた指揮官は、黄色い花をラッピングした大きな花束を左腕に抱え、メンバー表交換。気がついた小久保監督は笑みを浮かべ、ホームベース上で顔を合わせ、がっちり握手をかわした。


「もちろんあれは“おめでとう”ですよ。あとはパリーグを盛り上げてくれて(ありがとう)。ソフトバンクさんがいなかったら、こんなに盛り上がらなかったんで、そのお礼」。競り合った同学年指揮官への敬意を表しつつ、敵地のスタンドも盛り上げた。


祝福が終わったら勝負に集中だ。まず同点の4回無死一塁から郡司の10号2ランで、先手を奪った。投手陣は先発福島を3回39球無失点と短いイニングで2番手山崎にスイッチし、6回生田目、7回畔柳、8回上原、9回田中と小刻み継投で1点差勝利をものにした。消化試合とはいえ「小さいときからどんな試合でも負けるのが嫌い。勝つ方が気持ちいい」。短期決戦のCSファーストステージ、福岡でのファイナルステージに向けた準備を進めた。


本来は23日の本拠地最終戦で優勝を決める青写真で、演出も考えていたが、実現できなかった。敵地での27日ロッテ戦で勝利した直後に、ソフトバンクも勝ちV逸が決定。昨季に続き、今季も2位に終わり優勝をさらわれた悔しさは、半端なものではない。


目指すは2位からの逆転日本一だ。ソフトバンクが敵地で優勝していたことに指揮官は「本拠地で決める方が全然いい。100%でしょ。そこで負けたとしても、またさらに目標をつくれるし」。リーグ優勝は逃すも、日本シリーズに進めば、指揮官待望の本拠地で歓喜する瞬間を演出できる。「また帰ってくるかもしれんしね、福岡」。まずは本拠地でのCSファーストステージを勝ち上がり、福岡で王者をうっちゃるシナリオを、描き始めている。【永野高輔】

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