【ロッテ】美馬学が引退試合「人のために生きる人でした」周りから慕われる優しい人柄の原点は母

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2025年09月30日 23:01  日刊スポーツ

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ロッテ対楽天 引退試合で両チーム選手から胴上げされるロッテ美馬(撮影・野上伸悟)

<ロッテ1−2楽天>◇30日◇ZOZOマリン



限界まで腕を振り抜いた。ロッテ美馬学投手(39)が、ファンと仲間たちに見守られながら、引退登板のマウンドに立った。対戦相手は楽天時代の元チームメート、浅村。初球から140キロの速球でストライクを奪いあっという間に2ストライクを奪ったが、2−2からの1球は浅村の背後を抜ける暴投。さらにフルカウントからの球も背中の後ろを通過した。それでも浅村はバットを振り、空振り三振。美馬は苦しそうな表情を浮かべながらも、6球を全力で投げ切った。「3球目で肘が飛んでしまって。アサ(浅村)にすごい迷惑かけてしまったんで、申し訳なかったなと思います。本当に最後、限界だったのかなと思うんで、そこまでできたのが本当に幸せだった」とかみしめた。


“優しい”。人柄を問われると、誰もがそう答える。だが本人は「全然そんなことないですよ」と照れ笑いを見せる。「母は人が集まるような人で、人のために生きる人でした。それを見て育ったからか、自然と自分もそう考えるようになったのかもしれません」と、静かに振り返った。


多くのファンが球場に詰めかけ、その厚い人望を象徴するかのように、登板後の拍手は止むことなく続いた。「自分としては、本当に投げられなくなるまでやれたと思います」。15年間のプロ野球人生が幕を閉じた。【星夏穂】

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