犬猫保護、物価高で「活動ぎりぎり」=寄付減少に医療費高騰―「推し活」で支援も

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2025年10月01日 07:31  時事通信社

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時事通信社

ケージ内で餌を食べる保護猫=横浜市(一般社団法人「おーあみ避難所」提供)
 長引く物価高により、犬や猫などの動物保護団体にとっても深刻な影響が出ている。餌などの物資を含めた寄付が減少する一方で、必要な品物は相次いで値上げされ、医療費も高騰が続く。関係者が「活動はぎりぎりだ」と窮状を訴える中、アイドルなどのように「推し」を選んで交流しながら支援する新たなサービスも登場している。

 約200匹の保護犬・猫を管理する一般社団法人「おーあみ避難所」(横浜市)では今年、物資の寄付が3割減った。保護時には半数の犬猫が健康に問題を抱えており、活動費の6割を占める医療費の負担も増している。

 そこで、インターネット上で500円から支援を募るほか、Tシャツなどのオリジナルグッズの販売にも力を入れる。代表の大網直子さん(58)は「必要なことを惜しみたくない。少額でも寄付してもらえればうれしい」と語る。

 こうした中、「推し活」による保護支援サービスを始めたのは「neconote(ネコノテ)」(東京都杉並区)だ。2022年2月に開設した保護猫との交流サイト「ネコノート」では、登録施設から利用者が「推し猫」を選び、スタッフを介して100円単位でおやつを与えたり、猫じゃらしで遊ばせたりできる。その様子はインスタグラムなどのSNSでライブ配信され、リアルタイムで猫の反応を楽しむことが可能だ。

 これまでに100以上の団体が賛同し、登録された保護猫は1600匹を超える。今年2月からは月額3500円で推し猫の養い親になると、週に一度「わが子」の姿のリポートが届き、個別のビデオ通話や面会交流もできるサービスを追加した。

 黛純太社長(30)は「資金を得る場としてだけではなく、双方向のコミュニケーションが可能なこのサービスを介して、利用者からの応援の声が保護活動者への励みになれば」と話す。 

ライブ配信で、交流サイトの利用者からもらったおやつを食べる保護猫(neconote提供)
ライブ配信で、交流サイトの利用者からもらったおやつを食べる保護猫(neconote提供)

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  • 野生動物として、「手を出さない」「餌付けしない」「自然淘汰に任せる」というのが環境的にはいい選択肢だよ。島嶼部に関してはサッ処分必須だけど。
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