「現場取材の価値」高まる=AFP幹部、経済安保イベントで講演

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2025年10月01日 20:02  時事通信社

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経済安全保障対策会議・展示会(エコノセック・ジャパン実行委員会、時事通信社主催)で講演するAFP通信のマイケル・メインビル・アジア太平洋地域本部長=1日午後、東京都内
 フランスのAFP通信のマイケル・メインビル・アジア太平洋地域本部長が1日、東京都内で講演し、国際情勢が不安定化するのに伴い「現場取材の価値」が高まっていると強調した。「経済安全保障対策会議・展示会」(エコノセック・ジャパン実行委員会、時事通信社主催)で語った。

 メインビル氏は2014年3月、ウクライナ南部クリミア半島で取材活動に当たっていた際、ロシアが秘密裏に武装集団をウクライナ軍基地に派遣したとの情報をつかんだ。現場に急行したところ、自動小銃を構えた軍服姿の男たち数百人がウクライナ兵と対峙(たいじ)していた。

 当時、ロシア側は派遣を否定していたが、メインビル氏は「現場にいたことでわれわれは真実を知っていた」と指摘。クリミア危機をいち早く報じることができたと振り返り、トランプ米大統領の返り咲きやSNSの普及による誤情報拡散など、世界が大きく揺れ動く中で「記者が自ら目で見て報じる」重要性を訴えた。

 AFPは世界150カ国に取材網を持ち、アフリカや中南米、アジアなどの「あまり報じられていない地域」からの発信に強みを持つ。 

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