「メールを読んで気持ちが『うっ…』となったら…」銀座No.1ホステスが実践する感情コントロール術。“即レス”は正解ではない

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2025年10月04日 16:30  日刊SPA!

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山崎みほ
―[経済レポーター×銀座No.1ホステス・山崎みほ]―
上司や取引先からの理不尽な指示や要求に、気分が重くなり、仕事に集中できなくなってしまったことはありませんか?

部下のミスや理解不足に、イライラしてしまうときはありませんか?

ビジネスシーンにおいて、感情に振り回されてしまうと、せっかくの仕事や人間関係を一瞬で失ってしまうことがあります。

そんなとき、感情を即座にコントロールして冷静に対応できるーーそんなテクニックが存在します。

昼は経済レポーターとして上場企業の社長たちを取材し、夜は銀座ホステスとしてトップクラスのビジネスパーソンを接客してきた私が、現場で学んだ「人の心の動かし方」をお届けします。ビジネスマンのあなたの「今日から使える武器」になれば幸いです。

◆とにかく“視界から消す”が手っ取り早い

夜の世界にいた頃、突然の同伴のキャンセルや不満の訴えなど、お客様から心が乱されてしまうようなネガティブなメールをもらったときに、自然と実践していたルールがありました。

メールを読んだ瞬間、気持ちが「うっ…」となったら、即「ゴミ箱」に移す。LINEなら即「非表示」ーーこれだけです。

読んだその場で感情的に返信したら、お客様が切れてしまうことがあります。

また、心乱されたままでは、他のお客様の連絡も手につかなくなったり、やっつけ仕事になってしまったりします。

だから一旦、とにかく物理的に視界から消すのです。メールが視界に入ってしまう状況のまま、無理に意識を変えようとするよりもずっと簡単です。

その間に他のお客様への連絡を淡々とこなし、やるべきことがすべて終わってから、気持ちを切り替えて、例のメールを再表示にして対応を考えます。

◆アンガーマネジメントの“タイムアウト”手法

アンガーマネジメントの分野でも、怒りを感じたらその場から一旦離れる“タイムアウト”という手法があります。

タイムアウトとは、スポーツの世界ではプレイを一時中断し、選手たちの休息や作戦会議をする時間のこと。

仕事中は自分がスマホやパソコンから離れることは難しいので、逆に“感情を乱すメールを視界から消す”という形で取り入れるのです。

怒りだけではなく、焦りや落ち込みなど、ネガティブな感情全般に使える手法です。

注意したいのは、あくまで自分の気持ちを落ち着け、自分と相手の双方にとって利する言動をとるために、自分の視界から一時的に消すだけ、ということ。

一方的に相手を拒絶して関係を終わらせるような、LINEブロックや着信拒否などの機能は私は一度も使ったことがありません。相手は心のある人間ですからね。

◆「即レス=仕事ができる」は嘘?ビジネスシーンでの活用法

これは昼間のビジネスシーンでも同じです。

“即レス”は仕事ができる人の原則ですが、何でもかんでもすぐに返すことが必ずしも良い結果につながるわけではありません。

上司や取引先から厳しい連絡が来たとき、部下から見過ごせない悪い報告があったとき。

すぐに反論したくなってしまいますが、その瞬間は感情の温度が高すぎて、言葉が刺々しくなってしまうことが多いもの。

さらに、気持ちがマイナス方向に引っ張られたままでは、仕事のパフォーマンスや職場の雰囲気にも影響してしまいます。

一旦メールを閉じ、淡々とほかの仕事を片付ける。

終わった頃には、さっきよりも落ち着いている自分に気づきます。その段階で、冷静にメールの返信を考えるのです。

このタイムアウトを日頃から心掛けていれば、トラブルの火種は消えていきます。

◆すぐに反応しない自分を持つ

ビジネスシーンだけでなく、恋愛においても、彼女の言動にカチンときてしまったときに感情のままに言い返したら別れにつながってしまいます。一旦ひとりになって、自分の気持ちを落ち着かせてから冷静に話し合ってくれる男性は大人です。

彼女もその気遣いに気づいて惚れ直してしまうもの。

少し時間を置いた方がいい場面は、男女の間でもたくさんあるのです。

日頃から意識しておきたい、「すぐに反応しない自分」を持つ習慣。

いつでも頭と心のコンディションを整えることができると、ポジティブな結果につながります。

感情に振り回されて仕事や人間関係を失いたくない方は、タイムアウト戦術を取り入れてみてくださいね。

<文/山崎みほ>

―[経済レポーター×銀座No.1ホステス・山崎みほ]―

【山崎みほ】
経済レポーター。証券外務員一種/行動心理士。
株式投資情報のレポーターとして、上場企業の取材記事や経済ニュースを執筆。Yahoo!ファイナンス、YouTube等メディアでは上場企業社長のインタビューも行う。また、銀座の高級クラブでホステスとしても勤務、心理学と行動経済学の知識を基にNo.1を獲得。経済レポーターの深い洞察力と人気ホステスとして培った対人関係術を融合し、夜の世界では1日40組、昼間の営業職では成約率90%の成績を上げるなど、昼夜問わず結果を出すスタイルを築いている。Xアカウント:@mihoy001

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