メチャクチャ面白いのに……「ゴースト・オブ・ヨウテイ」が炎上した理由にゲーム好きマンガ家はガッカリ

20

2025年10月05日 12:30  ITmedia NEWS

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

ITmedia NEWS

写真

 ソニー・インタラクティブエンタテインメントよりPlay Station 5専用ゲーム「Ghost of Yotei(ゴースト・オブ・ヨウテイ)」(以下、ヨウテイ)が10月2日に発売されました。アクションアドベンチャーゲームの名作「Ghost of Tsushima」の続編ということでボクもかなり期待していたのですが、実は発売直前にゲーム内容と関係ないことで炎上騒動が起きていました。


【その他の画像】


 ことの発端は、ヨウテイの開発スタッフであるドリュー・ハリソン氏のSNS(Bluesky)への投稿でした。9月10日、アメリカユタ州の大学で講演中だった、保守派の政治活動家であるチャーリー・カーク氏が銃撃され死亡するという事件が起きたのですが、ハリソン氏は「I hope the shooter’s name is Mario so that Luigi knows his bro got his back(犯人の名前がマリオだったらいいのに。そうすればルイージは仲間が味方だと分かるだろう。※グーグル翻訳)」と事件を嘲笑するような投稿をしました。


 実は2024年の12月に米国で発生した保険会社ユナイテッドヘルスケアのCEO射殺事件の犯人の名前がルイージ(Luigi Manzoene)で、マリオブラザーズを使ってこの2つの事件を揶揄(やゆ)したようです。その後、ヨウテイの開発元であるサッカーパンチの公式アカウントなどが炎上状態となり、ゲームの予約をキャンセルしたと宣言をする人も相次ぎました。その後、公式発表はないものの、彼女は失職したようです。


 さて、実際にヨウテイをプレイしてみたところ、その完成度の高さにボクは驚きました。フィールドの散策から戦闘に至るまで、全ての部分が前作のゴースト・オブ・ツシマからかなり進化しており、とにかくストレスなく遊べます。


 ランダムで得られる情報を元に好き勝手にストーリーを進めていける自由度の高さも、自分で物語を紡いでいるような感覚があって、久しぶりにワクワク。まだ10時間程度しか遊んでいませんが、個人的には現段階ではかなり満足度の高い一本となっています。


 それだけに、ゲームの内容以外の部分で炎上している現状が歯がゆくて仕方ありません。この連載でもゲームに関わるトラブルを何度も扱ってきましたが、特に欧米のゲーム業界は政治や思想に関わる言動が原因で炎上やネガティブな話題が尽きない印象を受けます。


 せっかくゲーム自体は面白いのに、そういった騒動がノイズになり、売れ行きにも影響してしまう現状は決して健全ではないとボクは思います。何といってもゲームは楽しいのが一番。開発に携わる方々もエンターテインメントを作っている自覚をもって行動してほしいと思います。


●著者紹介:サダタロー


1998年にテレビ番組「トロイの木馬」出演をきっかけに漫画家デビュー。代表作は「ハダカ侍」(講談社、全6巻)、「ルパンチック」(双葉社、1巻)、「コミックくまモン」(朝日新聞出版、既刊7冊)など。現在、熊本日日新聞他で4コマ漫画「くまモン」を連載中。Pixivはsadataro、Twitterは@sadafrecce。


●連載:サダタローのゆるっと漫画劇場


漫画家のサダタローさんが、世界初の電脳編集者「リモたん」と一緒に話題のアレコレについてゆる〜く語るまんが連載。たぶん週末に掲載します。連載一覧はこちら。過去の連載はこちらからどうぞ。



このニュースに関するつぶやき

  • 勝手な基準で人を批判してきた連中が反撃受けてるだけの話。 ゲームなんか余暇なんだから、気にあらなければやらないのが当たり前
    • イイネ!2
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(16件)

ランキングゲーム・アニメ

前日のランキングへ

ニュース設定