「戦争なき日常」を知らない子も…ガザ戦闘開始から2年 6万7000人以上が犠牲に 戦闘終結へ協議 停戦はいつ?【news23】

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2025年10月08日 11:02  TBS NEWS DIG

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TBS NEWS DIG

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パレスチナ自治区ガザで戦闘が始まってから2年。この2年で6万7000人以上の命が奪われ、人口の4分の1にあたる50万人以上が「飢饉」の状態にあります。ガザで生まれた、もうすぐ2歳になる男の子は「戦争のない日常」を知りません。

【写真で見る】建物が立ち並んでいた街は瓦礫に…子どもが掲げる「Stop the war」

ミルクではなくお茶を飲まざるをえなかった双子 ガザ戦闘開始から2年

7日もパレスチナ自治区ガザから上がる黒煙。ガザ戦闘開始から2年が経ちました。

建物が立ち並んでいた街は瓦礫となり、これまでに6万7173人の命が奪われました。うち、子どもの死者は2万179人です。単純計算で、一日の死者は92人。15分に1人が犠牲となっているのです。

母親に抱っこされた双子の男の子は、11月2日に2歳の誕生日を迎えます。2人は「戦争のない日常」をまだ知りません。

双子の母親 イマンさん
「栄養失調も生活環境もひどいです。この子たちは歩ける年ごろですが、1人はほとんど歩けず、もう1人は全く歩けません」

“授乳が必要だった時期にミルクが手に入らなかった”と話すイマンさん。良くないと思いながらも、お茶を飲ませざるをえなかったそうです。

人口の4分の1にあたる、50万人以上が「飢饉」状態にあるガザ。5歳未満の10人に1人は「急性栄養不良」で、命に危険が迫っているといいます。

しかし、イスラエルは食料などの支援物資を制限していて、国際社会は空から落とし、支援物資を届けています。

戦闘終結へ協議も武装解除は明らかにせず 見えない停戦

「恒久的な停戦」を求め続けてきたパレスチナ。

パレスチナ マンスール国連大使(5月)
「耐えられない...どうしてこんなことができるんだ」
「パレスチナで起きている現実を前に、心ある人間なら何もしないでいられるはずがない」

しかし、停戦が実現することはなく、犠牲だけが増え続けました。命は落とさずとも、腕や脚の切断など、“人生を一変させるけがを負った”人の数は約4万2000人に上り、4分の1が子どもです。

この戦闘は、2023年10月7日にイスラム組織ハマスがイスラエルを奇襲し、約250人を人質として連れ去ったことで始まりました。生存が確認されている人質は、約20人とみられています。

知り合いが人質
「私たちには2人の人質がいます。うまく交渉が進み、彼らがすぐに家族と私たちの元に戻ってくることを願っています」

エジプトでは、イスラエルとハマスの間接協議が始まり、中東アルジャジーラは関係者の話として、「前向きな雰囲気で行われた」と報じています。

ただ、ハマスはアメリカが提示した和平計画について、人質解放には応じる意向を示していますが、武装解除は明らかにしておらず、協議は難航する可能性があります。

戦闘の終わりが見えないガザでも、1月からの半年間で1万7000人の新たな命が生まれました。

戦禍の中で双子を出産したイマンさんが願った未来は…

子の母親 イマンさん
「子どもたちが成長して、公園のブランコで遊んだり、学校に行けるようになってほしい」

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このニュースに関するつぶやき

  • 宗教を背景とする民族対立、東西の思惑と中東情勢、ハマスの台頭・・ 数え上げたらきりが無い要因がどんなに複雑に絡み合っていようが、子供たちは関係ないね…。
    • イイネ!1
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