出場機会が限られているマルク・ギウ [写真]=Getty Images チェルシーに所属するU−21スペイン代表FWマルク・ギウに来年1月の移籍市場で再びレンタル移籍となる可能性が浮上しているようだ。10日、スペイン紙『アス』が伝えている。
2006年1月4日生まれで現在19歳のギウは、2013年に“ラ・マシア”(バルセロナの育成組織)に加入。身長187センチメートルのセンターフォワードで、2023年10月22日に行われたアスレティック・ビルバオ戦に途中出場してトップチームデビューを果たすと、同試合の決勝点となるゴールを挙げ、17歳291日というクラブ史上最年少デビュー弾を決めた選手にもなった。トップチームでは公式戦7試合出場で2ゴールを記録した。
バルセロナはギウとの契約延長を望んでいたものの、チェルシーが2024年7月に契約に付随していた500万ポンド(約10億円)の解除条項を行使し、同選手と1年の延長オプション付きで2029年6月30日までとなる5年契約を締結した。
しかし、チェルシーでの2024−25シーズンはプレミアリーグでの先発出場はなく、カップ戦での起用が主になり、優勝したUEFAカンファレンスリーグ(ECL)では7試合出場で6ゴールを記録した。それでも、負傷者の影響で出場機会が増えそうなタイミングでギウもハムストリングを負傷してしまい、3カ月以上の戦列離脱を余儀なくされ、優勝したFIFAクラブワールドカップ2025でも2試合に途中出場したが、最終的には公式戦16試合出場で6ゴールをという成績に終わった。
そんなギウは今夏の移籍市場でも多くの新戦力が到着した影響で、チェルシーでの出場機会が限られることから、今年8月6日にサンダーランドに1年間のレンタル移籍が決定。公式戦3試合出場で1得点を記録していたなか、セネガル代表FWニコラス・ジャクソンのバイエルンへの移籍がまとまっていたところで、今夏に新加入したU−21イングランド代表FWリアム・デラップが負傷してしまうアクシデントが起きた。
これにより、ジャクソンを呼び戻そうとしたチェルシーだが、同選手がバイエルンへの移籍を固辞したため、代役が必要となり、最終的には9月1日にサンダーランドとの合意の末にわずか約1カ月でギウを呼び戻すことを決断した。
すぐに出場機会が訪れると見られていたものの、なかなか出番は訪れず。選手は1シーズンに最大2クラブまでしかプレーできないため、チェルシーで起用されてしまうと、デラップが復帰した後に出場機会が減ると見られるギウの再レンタルができないことが影響して起用されない日々が続いているとも噂される事態にもなっていたが、今月4日のプレミアリーグ第7節のリヴァプール戦(◯2−1)に74分から途中出場してついに復帰後初出場を果たしていた。
それでも、ここまでの出場時間はわずか16分にとどまっている状況から、サンダーランドが改めて来年1月の移籍市場でギウをレンタル移籍で獲得することを検討していることが報じられている。同選手としてはできる限り多くの出場時間を確保することを望んでいることから、再度となるサンダーランドへのレンタル移籍を拒むことはないことが予想されており、今後の動向には注目が集まりそうだ。