<パ・CSファーストステージ:日本ハム2−0オリックス>◇第1戦◇11日◇エスコンフィールド
“おたすけ郡司”が4番とエースを援護した。昨季のポストシーズン16打数無安打だった日本ハム郡司裕也捕手(27)が、2回にCS初安打を放つと、1点リードの4回にはCS1号となる左越えソロ。直前に併殺打に倒れた4番清宮幸を救い、好投する同学年の伊藤を助ける1発で白星発進につなげた。首位ソフトバンクとのCSファイナルS進出へ王手をかけた。
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郡司が昨季CSの悔しさを振り払った。1点リードの4回2死。オリックス山下の変化球を捉え、左翼コンコースまでかっ飛ばした。清宮幸が併殺に倒れた直後の1発。「前を打つ4番の清宮君が情けないゲッツーを打ちまして。代わりに4番らしいバッティングをしてやろうと打席に入りました」とイジると、清宮幸は「僕のゲッツーで相手の気が緩んだのでしょう」と“アシスト”を主張した。
好投手からの2点目は、勝利への大きな流れを生んだ。新庄監督も「めちゃくちゃかっこよかったよ」とベンチで出迎え、喜んだ。今季は4月11日の西武戦で代打サヨナラ弾。このときの「さすがにオレ、カッコイイ〜」の決めゼリフはグッズ化された。指揮官もシーズン中、度々「かっこいいとこ見せてよ」とイジってくるようになったという。おちゃめな監督の期待通り“カッコイイ〜”1本をプレゼントした。
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昨年のCSは16打数無安打。「いつも通り」と臨んだ反省から、今回は「負けたら終わりという自己暗示をかけて自分自身にプレッシャーをかけ続けながらやっている」。2回の第1打席でCS初安打となる右越え二塁打を放ち「山下君は今年対戦した中でも1、2のピッチャー。最初のいいツーベースで気持ちが楽になりました」と、2安打1打点の活躍で勝利に貢献した。
マウンドでは同学年の伊藤が、好調な猛牛打線を相手に快投した。ヒーローインタビューで郡司は「めちゃめちゃ大きい1勝。(伊藤)大海のピッチングが素晴らしかった」と話し、隣に立つエースに「ナイスピッチングです」と賛辞を贈った。レギュラーシーズン終盤、空回りしていた投打の歯車が再び、心地よく回転し始めた。【永野高輔】
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