富士通クライアントコンピューティング(FCCL)は10月14日、「FMV」ブランドの個人向けPCの新製品を発表した。新製品は10月17日から順次発売される予定で、直販サイト「富士通 WEB MART」限定のカスタマイズ(CTO)モデルについては10月14日から受注を開始している。
なお、今回発表されたノートPCについては従来の「富士通(Fujitsu)」シンボルマークに代わって「FMV」ロゴが印字されている(天板の「インフィニティマーク」については引き続き採用)。
●FMV Note A(16型スタンダードノートPC)
16型スタンダードノートPC「FMV Note A」(旧「LIFEBOOK AH」)の新モデルは、2024年秋モデルから搭載するCPU/APU(GPU統合型CPU)をアップデートした上で、付属するMicrosoft Ofiiceを「Microsoft 365 Personal(24か月版:Office Home and Business 2024 オプション付き)」に変更したものとなる。
|
|
量販店向けモデルの発売は10月17日を予定しており、想定販売価格は以下の通りだ。
・DVDスーパーマルチドライブ搭載
・FMV A53-K3(エントリー):18万円弱
・Core i5-1335U搭載/16GBメモリ(最大64GB)/256GB SSD
FMV A75-K3(ミドルレンジ):19万円強
|
|
・Core i7-1355U搭載/16GBメモリ(最大64GB)/256GB SSD
Blu-ray Disc(BD-RE)ドライブ搭載
・FMV A77-K3(ハイエンド):21万円強
・Ryzen 7 7735U搭載/16GBメモリ(最大64GB)/512GB SSD
なおCTOモデル(FMV WA3-K3)についてはCPUが第13世代Coreプロセッサのみとなり、量販店モデルにない「Videoポータルリモコン」が付属する(※1)。ボディーカラーは量販店モデルと同様の3色だが、選択するCPUやOSによってカラーに制限が出る場合がある。
|
|
●FMV Note U(14型モバイルノートPC)
14型モバイルノートPC「FMV Note U」の新モデルは、LIFEBOOK UHの2024年秋モデルの後継に相当する。量販店モデル(キーボードのかな表記なし)は通常モデルの「FMV U77-K3」と、超軽量モデルの「UX-K3」の2種類を展開する。発売は11月中旬を予定しており、想定販売価格は以下の通りだ。
・FMV U77-K3:26万円強
・Core Ultra 155H搭載/16GBメモリ/512GB SSD
FMV UX-K3:28万円強
・Core Ultra 255U搭載/16GBメモリ/512GB SSD
両モデルはボディー構造を刷新した上で、以下の変更を加えている。
・キーボードのキー配置を一部変更
・一部の機能キーを他のキーとのコンビネーションに
・Insertキー→Fn+F11キー
・Num Lockキー→Fn+F12キー
・Scroll Lockキー→Fn+Deleteキー
・Pauseキー→Fn+カタカナ/ひらがなキー
Copilotキーを「アプリケーションキー」と置き換え
・アプリケーションキーはFn+Copilotキーで引き続き利用可能
・これに伴い、右Ctrlキーは再び独立キーに
一部のキーにLEDインジケーターを設置
・FnLk(Fnキーロック)/マイクオフ/Num Lock/Scroll Lock/Caps Lockの各キー
有線LAN端子を“カバーなし”に
・ケーブルプラグを直接抜き差し可能
液晶ディスプレイを可変リフレッシュレートタイプに
・1〜60Hzで可変
・バッテリー駆動時間を先代比で16〜17%改善
付属のACアダプター(65W出力)を小型タイプに切り替え
付属のMicrosoft OfiiceをMicrosoft 365 Personal(24か月版:Office Home and Business 2024 オプション付き)に変更
超軽量モデルの「FMV UX-K3」は、先代の同等モデル(LIFEBOOK UH-X/J3)とからさらに軽量化を進め、約634gを実現した。これは14型ワイドディスプレイ搭載ノートPCとしては世界最軽量(FCCL調べ)だ。この軽さを実現するために、UX-K3上記に加えて以下の改良を施している。
・液晶ディスプレイに軽量設計の専用パネルを採用
・先代の軽量液晶パネルと比べて約18%軽量化
・パネルのスペックは通常モデルと変わらない(可変リフレッシュレート対応)
キーボード面カバー(Cカバー)の素材をマグネシウムリチウム合金に変更
・先代比で約25%軽量化
SSDのサイズを「Type 2280」から「Type 2230」に変更
・約50mm短くなった分だけ軽量化
なお、量販店向けの超軽量モデルはPro OSをプリインストールしていたが、本製品ではWindows 11 Homeに変更されている。初めからPro OSが良い場合はCTOモデルの購入を検討したい。
CTOモデルはバリエーション豊富
FMV Note UのCTOモデルは量販店モデルがベースのものと、量販店では取り扱いのないWeb専売モデルがある。少し珍しいCTOオプションとして「ACアダプターなし」も用意されていることも特徴だ。
【FMV WU2-K3】
「FMV WU2-K3」はU77-K3をベースとするCTOモデルで、量販店モデルにはない「Core Ultra 7 155H」「かな表記付きキーボード」「標準容量バッテリー(31Wh:※2)」のオプションを用意している。メモリ容量は8GB/16GB/32GB/64GBから選べる。
(※2)U77-K3は「大容量バッテリー(63Wh)」を搭載している
【FMV WU3-K3】
「FMV WU3-K3」は、Core i5-1335Uを搭載するWeb直販専用エントリーモデルだ。スマートフォンの操作に慣れたユーザーを想定して、タッチパネル搭載構成も選べるようにしている。メモリの容量は8GB/16GBのいずれかとなる。ボディーの設計についてはU77-K3と同様だ。
【FMV WU7-K3】
「FMV WU7-K3」は、FMV Note Uの新ボディーベースとしつつユーザーによる着脱可能なバッテリーを備えたWeb直販専用モデルだ。バッテリー容量は「標準(47Wh)」と「大容量(63Wh)」から選べる。ただし、ボディーカラーはピクトブラックのみとなる。
CPUはCore Ultra 5 225HまたはCore Ultra 7 255Hで、メモリ容量は8GB/16GB/32GB/64GBから選べる。加えて、本モデルでは5G/LTEエリアでのモバイル通信に対応する5Gモジュールの搭載もできる(通信契約は別途)。
【FMV WU8-K3】
「FMV WU8-K3」は、FMV WU7-K3をベースとするコンバーティブル式2in1ノートPCだ。ボディーの構造が異なること、タッチ/ペン入力対応ディスプレイを備えること以外はWU7-K3と同等のスペックを備えているが、メモリ容量は32GBまでとなる。
【FMV Zero】
ブラックカラーを強調した直販限定モデル「FMV Zero」についてはU77-K3ベースの「FMV WU4-K3」と、UX-K3ベースの「FMV WU5-K7」のモデルが用意される。
CPUはWU4-K3がCore Ultra 5 225HまたはCore Ultra 7 255H、WU5-K7がCore Ultra 5 225UまたはCore Ultra 7 255Uから選択できる。メモリ容量は8GB/16GB/32GB/64GBから選べる。キーボードはかな表記なしのみとなるので注意したい。
●FMV Note M(14型スタンダードノートPC)
14型スタンダードノートPC「FMV Note M」(旧「LIFEBOOK MH」)の新モデル「FMV M55-K3」は、2024年秋モデルをベースに、APUを「Ryzen 5 7535U」にパワーアップし、カラーのラインアップをファインシルバーと新色の「ブライトブラック」に改めたものだ。他のモデルと同様に、量販店モデルは付属するMicrosoft OfiiceをMicrosoft 365 Personal(24か月版:Office Home and Business 2024 オプション付き)に変更している。
量販店モデルは11月中旬の発売を予定しており、想定販売価格は17万円強となる。
本モデルをベースとするCTOモデル(FMV WM1-K3)はボディーカラーがファインシルバーのみとなる。APUは、さらにスペックの高い「Ryzen 7 7735U」に変更可能だ。
●デスクトップPC(FMV WD1-K3/FMV WD1-K3)
直販限定モデルとして、ディスプレイ別体型デスクトップPC「FMV Desktop D」(旧「ESPRIMO DH」)からも2モデルが新たに登場する。
「FMV WD1-K3」はコンパクトボディーを採用するモデルで、CPUはCoreプロセッサ(第14世代)の低消費電力版を搭載する。光学ドライブはDVDスーパーマルチドライブとBlu-ray Disc(BD-RE)ドライブのいずれかを搭載可能で、Wi-Fi(無線LAN)とBluetoothの有無も選べる。ストレージはSSDで、容量は最大2TBとなる。
「FMV WD2-K3」はスリムタワーボディーを採用するモデルで、CPUはCore Ultra 200Sプロセッサを搭載する。外部GPUとして「NVIDIA RTX A1000」を搭載する構成を用意する他、背面に追加拡張ポートとして「HDMI出力端子」「DisplayPort端子」「有線LAN端子」「USB Type-C端子」のいずれかを追加することも可能だ(※3)。
ストレージはSSDで、容量は最大2TBとなる。オプションで2TBまたは4TBのHDDを追加することも可能だ。光学ドライブは有無を選択可能で、「あり」にした場合ははDVDスーパーマルチドライブとBlu-ray Disc(BD-RE)ドライブのいずれかを選べる。Wi-Fi(無線LAN)とBluetoothの有無も選べる。
(※3)RTX A1000を搭載した場合は、有線LANポートのみ選択可能
|
|
|
|
Copyright(C) 2025 ITmedia Inc. All rights reserved. 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。