神戸と鹿島の上位対決はドロー決着 [写真]=J.LEAGUE via Getty Images 2025明治安田J1リーグ第34節が行われ、ヴィッセル神戸と鹿島アントラーズが対戦した。
熾烈なJ1優勝争いの行方を占う大一番を迎えた。3連覇を目指す神戸はここまでの33試合で勝ち点「60」を獲得し4位に位置。一方の鹿島は今シーズンから指揮を執る鬼木達監督の下で安定した戦いを披露し、勝ち点「65」の首位でシーズン最終盤を迎えた。J1は今節を入れて残り5試合。神戸が“王者”の意地を見せて喰らい付くか、それとも鹿島が9年ぶりの優勝へ大きく前進するか。平日開催の“金J”ながらチケットは完売となっている。
今シーズン最初の直接対決は鹿島がホームで1−0の完封勝利を収めた。リベンジを期す神戸だが、この日は兵庫県神戸市出身でクラブ30周年アンバサダーを務める乃木坂46の五百城茉央さんが『ノエビアスタジアム神戸』に来場。五百城さんが来場した試合は過去3戦全勝となっており、サポーターの間では“勝利の女神”として知られている。
開始早々の3分、神戸はマテウス・トゥーレルのクリアを大迫勇也が巧みに収め、ポストプレーを受けた宮代大聖のクロスから決定機を創出。大迫の至近距離からのシュートはGK早川友基に阻まれるが、その後もホームの声援を背に攻勢を強める。一方の鹿島はなかなかセカンドボールを拾えず、カウンターも打ち出せない苦しい展開となるが、GK早川を中心に最終局面では粘り強い対応を続けゴールを割らせない。
27分、大迫のポストプレーを受けた鍬先祐弥が右サイドのスペースへ大きく展開し、駆け上がってきた飯野七聖の絶妙なグラウンダークロスに宮代が合わせるもシュートは枠の左へ。見事な形で決定機を作ったが生かすことができない。対する鹿島は37分に左のショートコーナーから植田直通がヘディングシュートを放ったが枠の外へ。前半はこのままスコアレスで終了した。
後半は鹿島も盛り返し、47分にはエウベルのラストパスを受けたレオ・セアラがボックス内左に抜け出してフィニッシュに持ち込む。56分には敵陣右サイドで細かくパスを繋いだところからアレクサンダル・チャヴリッチが中央へ折り返し、エウベルとレオ・セアラが立て続けにシュートを放ったが、いずれもDFの体を張ったブロックに阻まれた。
その後は神戸がやや押し気味に試合を進めるも、得点を奪えぬまま時計の針が進んでいく。3連覇への望みを繋ぐためにも勝ち点「3」が欲しい神戸だが、焦りからか最終局面での精度を欠き、決定機を作ることができない。一方の鹿島はカウンターのチャンスを生かすことができないが、守備面では集中した対応を続ける。90+4分には田川亨介に決定機が訪れたが、ここは神戸のGK前川黛也が好セーブで凌いだ。
試合はこのままスコアレスドローで終了。鹿島はリーグ戦で11試合無敗となり、神戸は3連覇に向けて痛い引き分けとなった。次節、神戸は26日にアルビレックス新潟と、鹿島は25日に京都サンガF.C.といずれもアウェイで対戦する。
【スコア】
ヴィッセル神戸 0−0 鹿島アントラーズ