同点弾の直後、マグワイアが値千金の勝ち越し弾 [写真]=Getty Images プレミアリーグ第8節が19日に行われ、リヴァプールとマンチェスター・ユナイテッドが対戦した。
10月のインターナショナルマッチウィーク明けには、プレミアリーグを代表する名門同士の一戦が実現。プレミアリーグ2連覇を目指すリヴァプールは、今季のプレミアリーグ開幕から、チャンピオンズリーグ(CL)やカラバオ・カップ(EFLカップ)も含めた公式戦で7連勝と絶好のスタートを切ったが、9月27日に行われた第6節でクリスタル・パレスに1−2で敗れると、ここからCLも含めた公式戦で3連敗。今節、マンチェスター・シティが勝ち点「3」を積み上げたことで、試合前での順位は3位となっている。
対するマンチェスター・ユナイテッドは、ルベン・アモリム監督体制2年目のシーズンで公式戦3戦未勝利と苦しいスタートを強いられたものの、徐々に白星の数を増やしてきている。前節終了時点での成績は3勝1分3敗。勝ち点「10」の獲得にとどまっているが、上位浮上のため、今節は今季初の2連勝を目指す。
そんな両チームが『アンフィールド』で相まみえるゲーム。リヴァプールに所属する遠藤航はケガのため今季初のメンバー外となった。
試合は立ち上がりの2分に動く。ピッチ中央付近でクリアボールを拾ったブルーノ・フェルナンデスが右サイドへ広げると、アマド・ディアロが左足アウトサイドでスルーパスを通す。抜け出したブライアン・ムベウモがニアサイドを撃ち抜き、アウェイチームのマンチェスター・ユナイテッドが先手を取った。
ホームで痛恨の失点を喫したリヴァプールは14分、モハメド・サラーの蹴ったフリーキックをフィルジル・ファン・ダイクが頭で合わせ、この試合最初のシュートを放つと、21分にはチャンスを構築。自陣でセカンドボールを拾ったドミニク・ソボスライが斜めのパスを入れたところから、リヴァプールがカウンターへ転じ、サラーからのパスを受けたコーディ・ガクポが右足でフィニッシュまで持ち込む。しかし、ここはファーポストに嫌われた。
対するマンチェスター・ユナイテッドは、守備時には低い位置で中央を固めるブロックを構築し、リヴァプールの攻撃陣に付け入る隙を与えない。24分には追加点のチャンスも作り出す。マテウス・クーニャがサイドチェンジで右サイドへ広げ、アマドがドリブルでボックス内まで侵入。相手を引き寄せてマイナスへ折り返すと、最後はB・フェルナンデスが右足で狙ったが、ここは右ポストをかすめて枠の外へ外れた。
直後の27分には、奪ってからのラインブレイクでマンチェスター・ユナイテッドが決定機を作り出したが、ムベウモとメイソン・マウントのシュートはGKギオルギ・ママルダシュヴィリに阻まれる。対するリヴァプールもサラーやアレクサンデル・イサクらがフィニッシュまで持ち込むシーンを作ったが、ゴールをこじ開けるには至らず、前半はこのままマンチェスター・ユナイテッドの1点リードで終了した。
後半に入ると立ち上がりの50分、リヴァプールがゴールを脅かす。ボックス左でサラーからの浮き球ボールを収めたガクポが、内側への持ち出しから右足を振ったが、シュートは再びポストに直撃した。
両チームが選手を入れ替えた後の65分には、リヴァプールがビッグチャンスを迎える。途中出場していたフロリアン・ヴィルツからの横パスを受けたミロシュ・ケルケズが、左足でアーリークロスを送ると、ファーサイドでフリーだったサラーにボールが渡る。うまく収めて左足を振ったが、飛び出してきたGKセンヌ・ラメンスが気になってか、枠に飛ばすことはできない。
以降は攻守の切り替えスピードの速さが際立ち、双方ともに奪ってからスピーディかつ正確な攻撃でゴールに迫る場面を作り出すが、その回数が多かったのはリヴァプール。ウーゴ・エキティケやカーティス・ジョーンズらがシュートまで持ち込みながら、仕留めることはできずに終盤へ入ったが、『アンフィールド』で試合をこのまま終わらせることはなかった。
78分、リヴァプールはコーナーキックが跳ね返された後、1度はムベウモにボールが渡るが、即座にファン・ダイクがボールを奪い返す。ルーズボールを拾ったエキティケがボールをキープすると、ボックス内の混戦でヴィルツがうまくボールを収め、スルーパスに抜け出したフェデリコ・キエーザが左足で折り返す。最後はファーサイドに詰めていたガクポが押し込み、リヴァプールが試合を振り出しに戻した。
これで勢いはリヴァプールに傾き、逆転まで持ち込むかとまで思えたが、マンチェスター・ユナイテッドは一瞬の隙を見逃さなかった。83分、ソボスライのGKママルダシュヴィリをめがけたスローインが短くなり、蹴り出したボールをマンチェスター・ユナイテッド側が拾うと、ベンヤミン・シェシュコからのスルーパスでマテウス・クーニャが強引にフィニッシュまで持ち込む。このプレーで左コーナーキックを獲得すると、ショートで繋いでムベウモが強烈なミドルシュート。1度は跳ね返されたが、こぼれ球を拾ったB・フェルナンデスが浮き球のボールを送り、最後はハリー・マグワイアがヘディングシュートを沈める。土壇場でマンチェスター・ユナイテッドが前へ出た。
直後にはジェレミー・フリンポンからのクロスボールで、ガクポにビッグチャンスが到来したが決められず。8分間のアディショナルタイムはリヴァプールが怒涛の猛攻を見せたが、マンチェスター・ユナイテッドがなんとか凌ぎ切り、試合はタイムアップを迎えた。
この結果、マンチェスター・ユナイテッドがアモリム監督体制で初のプレミアリーグ連勝を成し遂げた。『アンフィールド』で勝利するのは、2015−16シーズンの第22節(○1−0)以来、10年ぶりの出来事となっている。一方で、リヴァプールは公式戦4連敗。『アンフィールド』でプレミアリーグの試合を落とすのは、昨シーズンの第4節ノッティンガム・フォレスト戦(●0−1)以来、約1年ぶりとなった。
この後、リヴァプールは22日、CL・リーグフェーズ第3節で堂安律を擁するフランクフルトの本拠地に乗り込む。一方、マンチェスター・ユナイテッドは25日、次節のプレミアリーグで三笘薫が所属するブライトンをホームに迎える。
【スコア】
リヴァプール 1−2 マンチェスター・ユナイテッド
【得点者】
0−1 2分 ブライアン・ムベウモ(マンチェスター・ユナイテッド)
1−1 78分 コーディ・ガクポ(リヴァプール)
1−2 84分 ハリー・マグワイア(マンチェスター・ユナイテッド)
【スターティングメンバー】
リヴァプール(4−2−3−1)
GK:ギオルギ・ママルダシュヴィリ
DF:コナー・ブラッドリー(62分 フロリアン・ヴィルツ)、イブライマ・コナテ、フィルジル・ファン・ダイク、ミロシュ・ケルケズ
MF:ライアン・フラーフェンベルフ(62分 カーティス・ジョーンズ)、アレクシス・マック・アリスター(62分 ウーゴ・エキティケ);モハメド・サラー(85分 ジェレミー・フリンポン)、ドミニク・ソボスライ、コーディ・ガクポ
FW:アレクサンデル・イサク(72分 フェデリコ・キエーザ)
マンチェスター・ユナイテッド(3−4−2−1)
GK:センヌ・ラメンス
DF:マタイス・デ・リフト、ハリー・マグワイア、ルーク・ショー(85分 レニー・ヨロ)
MF:アマド・ディアロ(58分 パトリック・ドルグ)、カゼミーロ(58分 マヌエル・ウガルテ)、ブルーノ・フェルナンデス(85分 コビー・メイヌー)、ディオゴ・ダロト;ブライアン・ムベウモ、メイソン・マウント(61分 ベンヤミン・シェシュコ)
FW:マテウス・クーニャ
【ゴール動画】ムベウモが電光石火の先制弾
電光石火⚡️の先制点⚽️
DFラインの背後に抜け出した#エンベウモ が仕留める⚔️
🏆プレミアリーグ第8節#リヴァプール v #マンチェスター・U
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