ファミマ「涙目シール」がフリー素材化 おむすびに加え、パン、肉、魚、ケーキの4種が新登場

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2025年10月23日 18:59  オリコンニュース

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涙目シールの存在により「値下額だけのシールより買いやすい」という声も。
 “たすけてください”のメッセージで話題を集めたファミリーマートの「涙目シール」が新展開を迎えた。2025年10月22日から、新キャラクター4種類を加えてフリー素材として公開。店舗の枠を超え、社会全体で食品ロス削減を目指す取り組みが広がる。

【写真】こんなきゅるきゅる瞳で助けを求められたら…買わずにはいられない!

 「涙目シール」は、値下げ商品のラベルに“たすけてください”というメッセージと涙目のキャラクターを添えることで、購入をためらう心理的な壁を下げ、消費者とともに食品ロス削減に取り組む試みとして注目を集めてきた。2024年10月の実証実験では購入率が上昇し、2025年3月から全国展開。都内10店舗で行われた検証では、購入率が平均4ポイント上がり、店舗によっては10ポイント以上伸びたという。実際の廃棄量も前年同期比で約5%減少しており、施策の効果が明確に表れている。

 今回のフリー素材化では、従来のデザインに加え、パン、肉、魚、ケーキの4種類のキャラクターが新登場。ファミマの公式ウェブサイト内のサステナビリティページで公開されており、飲食店や小売店、自治体なども自由に利用できる。企業の垣根を越えて、「食品ロスを減らしたい」という想いを共有し行動につなげることを狙いとしている。

 実施店舗としては、目黒区役所レストランをはじめ、福祉の店Sun Marche、COHANA、しいの実社(目黒本町店・学芸大学店)、喜風堂など、地域に根差した店舗で展開。消費者だけでなく、地域や社会全体が一体となってロス削減に取り組む構図を描く。

 ファミマは2020年に「ファミマecoビジョン2050」を掲げ、「温室効果ガス削減」「プラスチック対策」「食品ロス削減」の3本柱で環境対策を進めている。特に2021年から導入された中食商品の値下げ販売システム「ファミマのエコ割」は、全国の9割以上の店舗で稼働。2030年までに食品ロス50%削減、2050年までに80%削減を目指している。

 涙目キャラクターが涙するのは、廃棄される食品への想いの象徴。今回のフリー素材化は、誰もが気軽に参加できる“助け合いの輪”を広げる第一歩となる。

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