「たけのこの里」2.5倍で登場 きのこの山はどうなる? 明治に聞いた

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2025年10月28日 07:20  ITmedia ビジネスオンライン

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たけのこの里大容量パウチの中身

 きのこ派か、たけのこ派か――。長らく「どっち派論争」が続いている明治の「きのこの山」と「たけのこの里」。そんな中、同社は「たけのこの里シンプル包装大容量パウチ」(以下:たけのこの里大容量、店頭価格851円前後、通常版284円前後)を9月30日に発売した。


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 たけのこ派を中心に話題となっているが、きのこの山バージョンの発売予定はあるのか。


 たけのこの里大容量は、通常版の約2.5倍となる80粒入りで販売している。明治の広報担当者は「満足いただくためマックスの量が入るように設計し、生産設備の上限まで詰め込んだ」と説明する。


 たけのこの里には、以前から大容量商品への要望が多数寄せられており、同社は「もっとたくさん食べたい」「頻繁に買い足す手間を省きたい」といった声に応える形で開発した。


 食べたいときに食べたい分だけ食べるという消費スタイルを提案するため、チャック付きパウチを採用。販売数の詳細は非公開だが、「売れ行きは好調で、当初の想定を上回っている」(同)という。


 想定以上の反響の背景には、大容量による満足感や、買い足す手間を省ける利便性があるようだ。発売後のSNSでは「見かけたら絶対に買う」といった声が相次ぎ、Xのある投稿投稿は、閲覧数(インプレッション)が2700万回を超えるなど話題になった。


●まとめ買い需要を狙う


 たけのこの里大容量は、全国のスーパーマーケットやドラッグストア、ディスカウントストアなどで販売している。食料品をまとめ買いする人が多い量販店では、大容量商品との相性が良い。これも販売好調を支える要因のひとつといえそうだ。


 たけのこの里大容量は、明治が2024年から始めた「シンプル包装シリーズ」のひとつ。同シリーズには「アーモンドチョコレート」「アポロ」「明治ミルクチョコレートミニキューブ」なども含まれる。いずれも同社の定番商品だ。


 ロングセラー商品は安定した需要があることから、大容量化も市場に受け入れられやすい。まさに定番の強みを生かした戦略といえる。また、シンプル包装にはプラスチック使用量を減らすという環境配慮の狙いもある。「環境負荷の低減と顧客ニーズの両立を目指して、このシリーズを立ち上げた」(広報担当者)という。


●「きのこの山」バージョンの発売予定は?


 たけのこの里大容量の発売後、SNSではきのこの山ファンの反応も目立つ。「きのこの山はどうした」「なぜ販売されない?」など、たけのこの里だけが大容量化されたことに対する不満の声も上がった。


 明治によると、きのこの山の大容量パウチを求める声も把握しているという。それでもたけのこの里が先行した理由について、広報担当者は「たけのこの里への要望がとりわけ多く寄せられていたためだ」と説明する。


 ちなみに、明治が2020年に実施した「きのこの山・たけのこの里 国民大調査」では、47都道府県のうち46都道府県でたけのこの里が支持された。圧倒的な人気を誇るたけのこの里への要望が、商品化の優先順位に影響した可能性もある。


 2025年は、きのこの山の発売50周年にあたる年だ。現時点で発売予定はないとしながらも、現時点で発売予定はないが、「顧客満足のためにさまざまな可能性を追求していく」(同)と前向きな姿勢も見せた。


 「きのこの山もたけのこの里も、どちらも当社にとって大切な商品。すべてのお客さまにご満足いただきたい気持ちは変わりません」(同)。どっち派論争は、ファンの遊びにとどまらず、ブランドの愛され方を映す鏡でもある。50周年の節目に、明治はこの熱量をどう生かしていくのだろうか。


(カワブチカズキ)



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  • 「たけのこの里への要望がとりわけ多く寄せられていたためだ」きのこは迫害かぁ(ソコジャナイ!!でも、やはりきのこが好き('ω')ノ
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