写真 「メゾン フランシス クルジャン(Maison Francis Kurkdjian)」が、調香師 フランシス・クルジャン(Francis Kurkdjian)のキャリア30年を辿る回顧展「30 Years of Creation: PERFUME, SCULPTURES OF THE INVISIBLE」をパリのパレ・ド・トーキョー内 Saut du Loupスペースで開催する。会期は10月29日から11月23日まで。
フランシス・クルジャンは、1995年に「ジャンポール・ゴルチエ(Jean Paul Gaultier)」初のメンズフレグランス「ルマル」を手がけ、弱冠25歳でデビュー。その後数々のデザイナーズフレグランスを手がけ、2008年に芸術文化勲章”シュバリエ”を受勲した。2009年には自身のブランド「メゾン フランシス クルジャン(Maison Francis Kurkdjian)」をマーク・チャヤ(Marc Chaya)とともに創業。2017年にLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン グループの傘下に入り、2021年10月には、ディオール パフューム クリエイション ディレクターに就任している。
そんな彼が紡いできた30年のキャリアを辿る同展覧会は、キュレーターにジェローム・ニュートル(Jérôme Neutres)を起用した。クルジャンが手掛ける香りを「Sculptures of the Invisible(目に見えない彫刻)」と表現し、吸い込むことのできる実体のある本格的なアート作品と位置付けた上で、クルジャンのイマジネーションを感じ取ることができる空間を展開する。
あらゆる姿形の香りを共通テーマとした会場内には、香りを個別に試せる自動ディフューザーやブロッター(試香紙)を設置。さらに、パリ管弦楽団の音楽監督を務めるクラウス・マケラ(Klaus Mäkelä)とタッグを組んだ、香りと音楽を楽しむコンサートや、アーティストのヤン・トマと共同制作した香り付きの飲料水「L’Or bleu(ブルー・ゴールド)」の試飲、VRなど、五感を揺さぶる体験を提供する。
このほか過去の展覧会で登場した作品や、芸術文化施設での制作プロセスを記録したアーカイブ映像を展示。中国人陶芸家 ワン・リヤ(万里雅)による作品や、フレグランス「バカラ ルージュ 540」から着想を得た没入型インスタレーション「The Alchemy of the Senses(五感の錬金術)」など初公開のコンテンツも用意している。
◾️30 Years of Creation: PERFUME, SCULPTURES OF THE INVISIBLE 会期:2025年10月29日(水)〜11月23日(日)※火曜休館日会場:Palais de Tokyo 13, Avenue du Président Wilson, Paris, 16th arrondissement時間:12:00〜22:00(木曜のみ12:00〜24:00) 公式サイト