ヤマハが新型電動アシスト自転車「PAS CRAIG ALLEY」発表 - 街中での移動を快適にする「小径モデル」とは?

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2025年11月13日 13:01  マイナビニュース

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ヤマハ発動機は11月12日、新型電動アシスト自転車「PAS CRAIG ALLEY(パス クレイグ アリー)」(メーカー希望小売価格:125,455円)を発表した。街中での移動をよりスタイリッシュに、より快適に楽しみたい人に向けた新たな“ミニベロ”モデルだ。


発売日は2026年3月27日。ヤマハが長年培ってきた電動アシスト技術をベースに、デザイン性と実用性を融合させた新たな一台として大きな注目を集めそうだ。

コンセプトは“街にさりげなく映えるスタイリッシュミニベロ”


新型電動アシスト自転車「PAS CRAIG ALLEY」のコンセプトは、“街にさりげなく映えるスタイリッシュミニベロ”。休日のカフェ巡りやショッピング、通勤など、日常の延長線上にあるちょっとした移動を心地よくするために設計された。


同日に行われた発表会で登壇したeBikeビジネス部の碓井紗和さんは、ここ10年ほどで電動アシスト自転車の市場やトレンドも大きく変化していると説明。かつては「電動アシスト自転車=ママチャリ」といったイメージが強かったが、現在は「PAS CRAIG ALLEY」のような小径モデルも10%ほどのシェアを占めるようになったという。



「小径モデルの伸長の背景には、まずデザイン志向の多様化があります。『ママチャリじゃない自転車がほしい』『もっと見た目にこだわりたい』という人が増えているんです。もうひとつは住環境の変化。東京では7割の人がマンションなどの集合住宅に住んでいますが、戸建てと比べて狭く、コンパクトな自転車のニーズが高まっています」(碓井さん)

デザイン性と乗り心地を両立させる難しさ



そうした背景もあり、現在はスペック以上にデザイン性を重視するエントリー層が増加。「PAS CRAIG ALLEY」はまさにシンプルながら洗練されたデザインで、男女問わず乗りやすいユニセックス仕様となっている。


フレームにはスチールパイプを採用し、その細身設計が軽快でクラシカルな雰囲気を演出。電動アシストモデルとしての機能性を損なうことなく、水平基調の美しいダイヤモンドフレームを実現しているのも大きな特徴だ。


碓井さんは「個性的すぎない格好よさと、お洒落さを損なわずに快適な乗り心地を実現しました」と語り、「タイヤが小さいからいっぱい漕がないと進まないのではないかと思われそうですが、ギア比の調整によって26インチモデルと同等に進む設計になっているので、心配いりません」とも説明した。


デザインを担当したプロダクトデザイン部の寳田直己さんは、「“街にさりげなく映えるスタイリッシュミニベロ”というコンセプトを聞いたときは懐疑的だった。言葉では簡単でも、スポーティさと乗りやすさの両立はなかなか形にならない」と振り返った。


それでもフレーム構造を根本的に見直し、ドライブユニットやバッテリーの位置を考慮しながら乗り心地とデザイン性を両立。独自のフレーム設計によって、安定感のあるハンドリングと軽快なペダリング感を両立することに成功した。


ハンドル部分にもこだわりが光る。自転車の乗り心地を大きく左右するハンドルポジションに重点を置き、前傾になりすぎない自然な姿勢を実現。スポーツタイプの自転車に不慣れなでも疲れにくく、街乗りやちょっとした遠出にも最適な構造を実現した。さらに、BMXスタイルのブリッジハンドルを採用することで、スポーティさと都会的なスタイリッシュさも両立している。


足元には、駐輪機に収まる最大サイズのファットタイヤを採用。太めのタイヤはクッション性が高く、ちょっとした段差や荒れた路面でも衝撃を吸収し、走り心地のよさをサポートする。細めのフレームとの一体感も抜群で、見た目のバランスにも優れている。都市部の細い道や石畳など、あらゆる環境でその強みを発揮してくれるはずだ。



さらに、カスタム性にも富んでおり、ブリッジハンドルやフロントバスケット、リアキャリアなどのアクセサリーを取り付けられるなど、用途や好みに応じたカスタマイズが可能。個別取材に応じてくれた寳田さんは、「電動アシスト自転車でも格好良く、風を切って走りたいという人もいると思います。ぜひ今後、我々も想像しなかったようなカスタマイズを見てみたいなと願っています」と希望を口にした。

カラーは3色


「PAS CRAIG ALLEY」のカラーバリエーションは全3色。フォーマルにもカジュアルにもマッチする「メルティグラファイト」、アウトドアスタイルにも映える「カーキジェイド2」、そして都会的で温もりを感じさせる「マットエクリュ」がラインナップする。



どのカラーもトーンを抑えた落ち着きのある仕上がりで、街中に溶け込みながらも無二の存在感を放つ。服装やシーンを問わず、さまざまなライフスタイルに寄り添ってくれるはずだ。



無駄を削ぎ落としたシンプルでスタイリッシュなデザイン、快適なポジション設計、そして確かなアシスト性能。すべてを高次元で融合させた「PAS CRAIG ALLEY」は、まさにエントリー層にうってつけの一台。価格も13万8000円で、電動アシスト自転車としては比較的リーズナブルだと言える。来春以降、電動アシスト自転車の新しい選択肢として広く注目を集めるに違いない。(猿川佑)

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