安倍晋三元首相(左)と夫人の昭恵さん=2017年2月、東京・羽田空港(AFP時事) 安倍晋三元首相銃撃事件の13日の公判では、事件から約1年後の2023年8月に、昭恵夫人が検察側に心情を伝えた上申書が証拠として取り調べられた。上申書で夫人は「夫を失った悲しみが無くなることはない。長生きしてほしかった」と心境を吐露した。
事件が起きた22年7月8日、連絡を受けた夫人は、東京都内の自宅を一人で出発。午後5時前、安倍氏が搬送された奈良県内の病院に到着した。医師の話で「ああ、ダメなんだな」と悟り、手を握って「晋ちゃん、晋ちゃん」と呼び掛けると、「ほんの少し握り返してくれた気がした」という。
自身が到着するまで待ってくれていたと考え、「もう結構です」と医療スタッフに心臓マッサージをやめるよう伝えた。「ずっと頭の中が真っ白で、全てが夢の中にいるようで、涙も出なかった」と振り返った。
安倍氏について「優しく、どんな立場になっても偉そうになることがなかった」とし、「二人で過ごす時間がもっともっと続くと思っていた。思い返すと涙があふれる。なぜここに夫がいないのだろう」と語った。