限定公開( 7 )

オンラインのセキュリティ対策製品を提供しているマカフィーが、11月18日、「有名人を装ったディープフェイク詐欺に関する調査」の結果を発表しました。「詐欺に悪用された有名人」トップ10も公開しており、注意を呼び掛けています。
今回の調査は、2025年8月、詐欺と消費者への影響に関して、アメリカ、イギリス、オーストラリア、ドイツ、フランス、日本、インドの18歳以上の8600人を対象に実施されたもの。対象者に偽広告もしくはAI生成による広告で最も頻繁に見かけた有名人を尋ねたところ、トップ10は以下の通りだったといいます。
1:BTS(防弾少年団)のメンバー全員
2:イーロン・マスク
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3:木村拓哉
4:テイラー・スウィフト
5:トム・ハンクス
6:ジャスティン・ビーバー
7:エマ・ワトソン
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8:柴咲コウ
9:クリスティアーノ・ロナウド
10:キム・カーダシアン
また、全体の7%もの人が詐欺であることが明白な商品の広告やプレゼントキャンペーンをクリックしていると判明。マカフィーの最高マーケティング責任者であるステファニー・フリード氏は「有名人やインフルエンサーの偽のコンテンツをクリックした人のうち3%が金銭または個人情報を失っている」と語り、被害者は平均で11万5000円もの損失を被っているといいます。
偽の広告をクリックした年代別の割合は、18歳〜24歳の若年層が14%と一番高く、全体(7%)の2倍という結果となりました。なお、偽の広告をクリックしたと回答した高齢者は55〜64歳および65〜74歳の年齢層では、わずか4%にとどまっている上、65〜74歳のうち約8割(79%)が「そのような偽広告を見たことがない」と回答。18〜34歳の55%と比べて大きな差があるものの、この結果は広告が偽物であることに気が付いていない人が多い可能性も考えられるとのことです。
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マカフィーはトップ10に挙げられた有名人たちは「加害者」ではなく「被害者」であると強調。より安全にインターネットを利用するために、以下の対策を推奨しています。
・情報の出処を検証する:SNSは、誤情報や詐欺がまん延しています。マカフィーの調査では、全体の67%が、有名人のディープフェイクを見抜く自信が「あまりない」または「まったくない」と感じており、「非常に自信がある」と答えた人はわずか5%に留まりました。そのため、コンテンツには懐疑心を持って接しましょう。衝撃的な主張や疑わしい発信を見つけた場合は、信頼できる情報源やサイトなどで事実検証をしましょう。
・注意して使用する:不確かなコンテンツの共有や利用は避けましょう。投稿にコメントすることやリンクをクリックするだけでも、詐欺や誤情報に遭う可能性が高くなります。
・ディープフェイクを検知する:不自然な瞬きや目の動きのほか、不自然な手や歯、音声が話者の唇と一致していない、音質が歪んでいるなど、コンテンツにわずかでも不整合がないかを確認しましょう。
・自分の判断力を活用する:動画や音声で、特に有名人が予想外の主張や宣伝を行っている場合は、一度立ち止まり、正当なコンテンツかを疑ってみましょう。また、事実よりも感情に強く訴えかけるコンテンツには注意が必要です。そのようなコンテンツは、しばしば合理的な分析を回避し、即時の反応を引き起こすように設計されています。
・McAfee+のような総合的なオンライン保護に投資する:個人情報、プライバシー、デバイスを最大限に保護する製品の活用も対策の1つです。不審なリンクやサイト(最新の芸能ニュースなど)を検知し、保護する機能で、自分自身や家族のオンラインでの安全を確保し、より安心してオンラインライフを楽しむことができます。
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