画像提供:マイナビニュース青く澄んだ海と豊かな自然に包まれ、国内外の多くの旅行者を魅了する沖縄。その地に6軒ものホテルを展開し、リゾートシーンを牽引しているのがヒルトンだ。
今回は、ヒルトン沖縄瀬底リゾート総支配人であり、沖縄エリアを統括する宮沢麻央氏に、各ホテルの魅力やこれからの季節の楽しみ方、そして沖縄ヒルトンの未来について話をうかがった。
○ヒルトンにとって最重要拠点のひとつ、「沖縄」の魅力
――まずは、宮沢さんのこれまでのキャリアと、現在のご担当についてお聞かせいただけますか?
現在はヒルトン沖縄瀬底リゾートの総支配人、そして沖縄エリア担当の統括総支配人を務めていて、沖縄県内のヒルトンのホテル全般の運営を統括しております。
新卒からホテル業界に従事していて、国内のホテルを皮切りに、香港、マカオ、ロサンゼルスなど海外勤務も経験してきました。特にマカオでは、サンズチャイナが所有するフォーシーズンズ ホテル マカオ コタイ ストリップの開業に携わった後、ザ・ベネチアン・マカオ、ザ・パリジャン・マカオと移り、最終的にはコンラッド マカオ コタイ セントラルやホリデイイン マカオ コタイ セントラルで総支配人として勤めました。
コロナ禍を機に一度退職して帰国し、2022年からはヒルトン沖縄瀬底リゾートに着任いたしました。エリア総括の担当は一昨年からになります。
――ヒルトンにとって、沖縄はどのような位置づけにあるのでしょう?
実は、沖縄県はヒルトンのホテルが最も多くある県で、現在6軒のホテルがあります。そういった意味でも、沖縄はヒルトンにとって大変重要なリゾート拠点となっています。
国内からのリゾート需要はもちろん、アジア圏からのアクセスの良さも大きな強みです。美しい海、ユネスコ自然遺産にも登録された北部の手付かずの自然、そして沖縄独自の豊かな文化が融合し、ホスピタリティに溢れた「島の文化」を体験できる、非常にバラエティに富んだデスティネーションです。日本らしさと南国リゾートの雰囲気を同時に楽しめる場所ですね。
6軒のホテルは那覇、北谷、そして宮古島など、全く異なる地域に位置しており、それぞれが独自の特色を持っています。同じ沖縄県内でありながら、訪れるたびに異なる体験ができ、何度でも足を運びたくなるような場所だと思います。
○沖縄県内6つのヒルトンのホテル、それぞれの特徴や魅力
――沖縄にある6つのヒルトンのホテルそれぞれの特徴や魅力について、詳しく教えていただけますか?
沖縄本島中部に位置する北谷エリアには、ヒルトン沖縄北谷リゾートと、その隣接するダブルツリーbyヒルトン沖縄北谷リゾートの2軒のホテルがあります。このエリアはアメリカンビレッジに隣接しており、まるで日本ではないかのような多様な文化が混じり合う雰囲気が特徴となっています。
ヒルトン沖縄北谷リゾートのほうはフルサービスのリゾートステイを提供する本格的なホテルで、イタリアン、オールデイダイニング、ラウンジなど充実した施設があり、ゆったりと過ごしたい方におすすめですね。一方、ダブルツリーbyヒルトン沖縄北谷リゾートはよりカジュアルで、フレンドリーな雰囲気が魅力です。
両ホテルは施設をまたいで利用できるので、たとえばお子様向けの大きなスライドプールがあるほうに行ったり、大人向けの落ち着いたプールに行ったり、滞在スタイルに合わせてお楽しみいただけます。
――宮沢さんが総支配人を務めるヒルトン沖縄瀬底リゾートはいかがでしょう?
ヒルトン沖縄瀬底リゾートは世界自然遺産に登録されたやんばる地域からもアクセスしやすい立地で、何よりもまず豊かな自然が魅力的です。本島とも橋で繋がっているので、車で簡単にアクセスできるのもポイントですね。
ホテルの目の前には、自然のロングビーチが800mにわたって広がっているので、時間を忘れて心身をリフレッシュさせ、栄養をチャージしていただきたいですね。自然の美しさに癒されて、本来の自分に戻る。そんな場所だと思っています。
――離島といえば、宮古島にも施設がありますよね?
ヒルトン沖縄宮古島リゾートは沖縄にある6軒のヒルトンのホテルで最も新しいホテルで、2023年に開業しました。もともと宮古島はリゾートデスティネーションとして、とても人気が高い場所です。ホテルは伊良部大橋を一望できる絶好のロケーションにあり、景観の美しさが魅力です。
施設内には5つのプールを用意しており、お子様連れから大人の方まで、みなさまが楽しめるよう工夫を凝らしています。ルーフトップバーからは伊良部大橋や美しい宮古島ブルーの海を一望していただけます。
――きっと素晴らしい景色なんでしょうね……。那覇にもいくつか展開されていますよね?
そうですね。ダブルツリーbyヒルトン那覇首里城は沖縄で最も古くからあるヒルトンのホテルで、首里の高台に位置しています。現在ではあの高さにビルは建てられない決まりになっているのですが、そのぶん、那覇の市街地や海まで一望できる素晴らしいロケーションとなっています。
首里城まで徒歩約15分と近く、中華、和食、洋食のオールデイダイニングなどレストランの種類も豊富で、こちらのルーフトップバーも人気です。館内だけでも存分にお楽しみいただけるホテルですね。
もうひとつのダブルツリーbyヒルトン那覇はモノレールの旭橋駅の目の前に位置していて、立地とアクセスの良さも大きな特徴。「沖縄のゲートウェイ」といった位置づけで、国際通りにも近く、ビジネス利用のお客様にもご利用いただいています。朝食ビュッフェも高評価をいただいているホテルとなっています。
○秋から冬も楽しめる! 沖縄のオススメの楽しみ方
――これからの秋から冬にかけて、特におすすめしたい沖縄にあるヒルトンのホテルの魅力や沖縄のアクティビティなどはありますか?
実はこれからの時季の沖縄は、気候的にとても過ごしやすい季節となっていて、特に海の透明度は一年で最も高くなると言われています。年にもよりますが、11月半ば頃までは海水浴も楽しめますので、夏を避けてこの時季にいらっしゃるのもおすすめです。
クリスマスシーズンやお正月に向けて、各ホテルで特別なメニューやクリスマスケーキの販売、お正月の鏡開きやエイサーの開催、年末のカウントダウンイベントなども計画しています。たとえば、ヒルトン沖縄北谷リゾートとダブルツリーbyヒルトン沖縄北谷リゾートでは市が打ち上げる花火を目の前で楽しめますし、ヒルトン沖縄瀬底リゾートでは施設内で花火を打ち上げます。首里でもカウントダウンパーティーを予定しており、ホテル内で他のお客様と一緒に、楽しく新年を迎えていただけます。
1月、2月に入ると、ホエールウォッチングなどのアクティビティも登場しますし、最近はゴルフやサイクリングを楽しむ方々も多くいらっしゃいますね。暑い時季には楽しみにくいスポーツを、過ごしやすい冬の沖縄で満喫されるという方は年々増えています。
――ちなみに、宮沢さん自身、沖縄でのキャリアは初だと思いますが、実際に働いてみていかがですか?
実は私は、ずっと沖縄で働いてみたいと思っていたので、ついに念願が叶った形なんです(笑)。実際に働いてみて感じたのは、まず「人が優しい」ということ。本当に皆さん優しいんです。以前住んでいたことのある大きな都市では非常に多忙で、ストレスを感じている方も少なくありませんでしたが、沖縄では働く中で癒されるというか、本来の自分に戻れるような感覚があります。
体の疲れだけでなく、心の面でもゆっくりと穏やかになれるのは、やはり人々の優しさによるものだと思います。たとえば、車を運転していても、自然と道を譲ってくれたり、信号がなくても歩行者を待ってくれたり。当たり前の道徳心が非常に高く、お互いを尊重し合う文化が根付いているなと感じています。
――沖縄はどことなく「おおらか」なイメージもありますよね。
地域の皆様と話すと、約束の時間に遅れても「来たからいいじゃない」という考え方があるそうで(笑)。これはリゾート地ならではのおおらかさかもしれませんが、そうしたゆったりとした時間の流れも、沖縄の魅力のひとつだと感じています。
○沖縄のヒルトンの今後の展望
――沖縄にあるヒルトンのホテルの今後の展望についてお聞かせください。
ヒルトンは地域貢献や環境保全にも力を入れていて、サンゴ保全活動やビーチクリーンといった地域美化活動には、お客様にもご参加いただける形で展開しています。
10月は乳がん月間、いわゆる“ピンクリボン月間”として、全ホテルでピンクのリボンのオブジェを展示し、関連商品の販売収益の一部を寄付するなど、お客様も一緒に「Travel with Purpose(目的を持った旅)」というヒルトンの概念に参加できるような取り組みをさまざま企画しています。
今後も沖縄という文化が非常に豊かな場所で、サステナブルなホテル運営・リゾート運営を目指しつつ、地域との連携を強化しながらさらに成長していきたいと考えています。
――施設をさらに増やす計画などはあるのでしょうか?
来春には宮古島にもう1軒ホテル(キャノピーbyヒルトン沖縄宮古島リゾート)が開業し、計7軒となります。多くのヒルトンのホテルが集中しているという強みを活かし、横のつながりを活かしながら、環境保全や地域連携を強化していきたいですね。
また、これだけのホテルが揃っているからこそ、いわゆる「周遊プラン」のような、ひとつのホテルだけでなく、複数箇所に宿泊することで沖縄全体を深く体験できるようなコンテンツも展開していきたいと思っています。
――それでは最後に、沖縄にあるヒルトンのホテルへの宿泊を検討されている方々へメッセージをお願いします。
私たちは単なる滞在先ではなく、お客様それぞれの「目的」を叶える場所でありたいと考えています。リラックスしたい、心身をリチャージしたい、新しいワクワクを見つけたいなど、様々なニーズに応えるオプションを取り揃えております。
現在6軒、来年からは7軒となる沖縄のヒルトンのホテルの中から、いくつか泊まり歩いていただくことで、沖縄の多彩な文化や自然を肌で感じ、心に残る素晴らしい思い出を作っていただけることを願っています。きっと、皆様が求めている体験の何かが、沖縄にあるヒルトンのホテルで見つかるはずです。
特に、スタッフのホスピタリティに対する「おもてなしの気持ち」は、誰にも負けないと自負しています。それがなければ、ホテル業ではなくただの宿泊施設になってしまいますので。お客様に「良い思い出を作って帰ってほしい」という思いは、リゾートホテルであるからこそ特に強く持っていますので、ぜひお楽しみください。
インタビュー終わりに、宮沢さんに「ヒルトンならではの強み」について聞いてみたところ、「やはり『人』ですね。沖縄エリアのスタッフたちのホスピタリティや“おもてなしの気持ち”は誰にも負けません。もしそれがなければ、ホテル業はただの宿泊施設になってしまい、お客様の心に残る体験も提供できません」と即答。
GPTW Japanが発表した2025年版「働きがいのある会社」ランキングで、ヒルトンはなんとベスト3にランクインしているが、それも納得。スタッフ一人ひとりが誇りを持って働き、互いを尊重しながら働いているからこそ、ゲストにも感動を届けられるのだろう。(猿川佑)