
間取りは満足だけど床の色が――インテリアの専門家がお部屋の悩みを解決する動画が「参考になる」と評判です。
動画を投稿したのはインテリアブランドの「Re:CENO」。YouTubeチャンネル(@ReCENOinterior)で、お部屋のコーディネート術などのコンテンツを発信しています。
今回の動画は「VSインテリア」として、同ブランドのバイヤー、大場さんと加藤さんの2人がそれぞれ個性を生かしてお部屋をコーディネートし、そのテクニックを解説することで対決するという企画です。
対決の課題は、同ブランドの店舗マネジャー岩田さんのリクエスト「引っ越し先の部屋のプランニングをしてほしい」。3DCGを使ってお部屋をプランニングします。
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岩田さんによると、引っ越し先は14畳のワンルーム。入り口から入って右側にキッチンがあり、左側はアクセントクロスの壁になっています。キッチンの仕切り壁を挟んで奥は四角形に近いスペースで、正面には掃き出し窓、左側には大きめのクローゼット、右側には腰高の窓があるというちょっと変わった間取りです。
間取りや広さには満足しているという岩田さん。しかし、床の色が濃いブラウンのフローリングなことだけが惜しいと思っているそうです。
岩田さんは北欧インテリアの雰囲気が好きでホテルライクな部屋に憧れがあり、また手持ちのベッドやオープンシェルフを置きたい、プロジェクターで動画を見たいという要望も挙げられました。
さらに、引っ越し前の部屋で抱えていた「ベッドが目立つのが気になる」「寝室やダイニングなどの部屋のゾーンをうまく分けられなかった」という不満も新居では解消したいところです。
まずは大場さんが自身のプランニングを解説。テーマは「床色から作るホテルライクコーデ」「空間をレイアウトでゾーニング」。
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部屋作りは家具の配置などの土台となる「ベーススタイリング」、次に部屋を装飾する「ポイントスタイリング」という順番で考えるのを推奨しているという大場さん。その順序で解説を進めていきます。
ベーススタイリングとしてまず床を整えます。床の色が惜しい問題は、床全面にタイルカーペットを敷くことで解決。これにより床の色を隠せるだけでなく、木の模様や質感が引き算されてミニマルな空間になり、ホテルライクな部屋を作りやすくなるのだといいます。床は部屋の大きな面積を占めるため、床色のコントロールは大事なポイントなのだそうです。
続いては家具の配置。ワンルームで置ける家具の量が限られるため、家具を兼用することで暮らしやすく工夫するのがポイントと解説しています。
ベッドは生活感が出やすいので、キッチン仕切り壁の向こうに配置して入り口からは隠れるようにします。反対に、入り口から目に入りやすい掃き出し窓の前には部屋の主役となるソファーを置いてリビングスペースにします。「目に入りやすい場所にステキな家具を置く」だけでなく、プロジェクターで仕切り壁に映像を写したときにソファーから見やすいという狙いもあります。
アクセントクロスの壁の前には円形のダイニングテーブルを、その反対の壁際にはオープンシェルフを置いてダイニングスペースにします。オープンシェルフは入り口から見たときにベッドの目隠しになるとともに、ダイニングから眺められるディスプレイスペースにもなります。ダイニングテーブルは、食事や作業などさまざまな用途に合わせて高さを変えられる昇降式をチョイスしています。
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キッチンには中身を隠せる収納としてキャビネットを設置。壁際にキャビネットを置く場合は、壁と同じ色にすると同化して圧迫感を抑えられるため、ミニマルでホテルライクに適しているのだそうです。
これでベーススタイリングは完了し、あとはポイントスタイリングの段階です。
味気なくなりがちなベッドをクッションやブランケットで彩ったり、オープンシェルフにポータブルライトやアートフレームを飾ったり、生活感があるものを隠せるシェーカーボックスを置いたりします。オープンシェルフは棚と棚の間に空白ができやすいため普通に飾るのは難しいのですが、アートのように面で埋めるアイテムがあるとディスプレイがしやすくなるのだそうです。
部屋の上の空間が空いているので、リビングはアートやウォールクロック、モビールで飾り、ダイニングはシンボルツリーやペンダントライトを設置します。また玄関が狭くて姿見が置けそうにないため、キッチンのキャビネットの上にミラーを掛けます。
さらに、部屋に複数の照明を置く「多灯照明」の一環で、オープンシェルフにポータブルライトを置いたり、部屋の隅にフロアライトを置いたりします。これによりリビングでもダイニングでもリラックスできる部屋になるといいます。
次に加藤さんが自身のプランニングを解説していきます。テーマは「ラグゾーニングでメリハリのあるお部屋」「アクセントカラーを取り入れたホテルライク」。
岩田さんが憧れているホテルの写真から、「白、グレー、黒といった無彩色の家具とファブリック」「部屋に温かみを持たせるウッドなどの自然素材」「ピンポイントで入っているアクセントカラー」という要素を見いだした加藤さん。これらの要素を取り入れ、無彩色をベースにウッドやカラーでアクセントを付ける部屋作りで憧れに近づけていきます。
まずベッドはヘッドボードの木目の美しさを生かすため、掃き出し窓にヘッドボードを向けて配置します。ベッドの横には白い円形のダイニングテーブルと白い座面のチェアを置いてダイニングスペースにします。
この配置をベースに、寝室とダイニングのスペースを上・中・下の3つの空間に分けて装飾していきます。下空間は、ダイニングテーブルの下にラグマットを敷きます。これにはベッドのある場所(寝室スペース)とダイニングを区切るゾーニングの効果もあります。
中空間はテーブルにフラワーベースを置き、ベッドにはクッションとブランケットを置きます。ブランケットにはアクセントカラーとしてグリーンを選択。上空間はアートやバッテリー式のブラケットライト、ウォールクロックなどを壁に配置し、ダイニングテーブルの上にはペンダントライトをつるします。
次は、部屋の手前側のスペースをリビングとして、ソファーを壁付けに置きます。ソファーは動線を妨げない奥行き浅めで、天井に写したプロジェクターの映像を寝転がってみられるよう長さのあるものをチョイスしています。その向かいにはサイドテーブルや配膳にも活用できるトローリーを置いています。ウォールシェルフは入り口の横に配置します。
ここでも上・中・下空間に分けて装飾していきます。下空間はラグを敷きますが、ダイニングが四角いラグのため、単調にならないよう複雑な形のシープスキンを選びました。
中空間の装飾は、ソファーをクッションとブランケットで彩り、トローリーにはポータブルライトを置きます。中〜上空間の装飾にはオープンシェルフを活用し、雑貨を飾りつつ、ラタンのカゴなどを使って生活感のあるものを隠しながら収納します。壁を飾るアートは、無彩色かアクセントカラーを取り入れた作品をチョイス。アクセントカラーは空間の5%を目安に取り入れるのがいいのだそうです。
オープンシェルフの横には装飾を兼ねて姿見を設置します。「玄関が狭いので部屋に鏡を置く」というのは大場さんと同様で、プロならではの配慮を感じますね。また加藤さんも部屋の明かりを複数の照明でまかなう「多灯照明」でリラックスできる部屋が作れると解説しています。
プロによるコーディネートに、コメント欄では「二人とも素敵です」「実際には、こういうちょっと難しそうなお家って結構あると思うので参考になります!」「大場さんのコーディネートがいつも好み」「加藤さんのお部屋素敵すぎるー!」などの声が寄せられました。動画では最後に、岩田さんが2人の提案から選んだプランニングを実際に適用したお部屋も見られます。
Re:CENOのYouTubeチャンネルでは「VSインテリア」のシリーズのほか、部屋の整え方のルールを解説する「センスのいらないインテリア」シリーズ、プロスタッフが顧客の部屋をコーディネートする「出張インテリアコーディネート」シリーズなど、インテリアの知識が身につくコンテンツが発信されています。
動画提供:Re:CENO
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