電源アダプターで給電する屋外向けの新型ネットワークカメラ「Google Nest Cam Outdoor(第2世代)」を試してみた

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2025年11月25日 16:11  ITmedia PC USER

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Googleの屋外向けネットワークカメラ新モデル「Google Nest Cam Outdoor(第2世代)」。屋外向けモデルながらバッテリー式ではなく、電源アダプターで電力を供給するのが特徴だ。

 「Google Nest Cam Outdoor(第2世代)」は、GoogleのNestブランドに属するネットワークカメラに新たに追加された2製品のうち、屋外利用に対応したモデルだ。


【その他の画像】


 同社の屋外向けカメラとしてはバッテリー式モデルが既に発売中だが、本製品は電源アダプターを用いて有線で給電する仕組みを採用している。メーカーから製品を借用したので、既存のバッテリー式モデルとの比較を中心にレビューをお届けする。


●「屋内モデル」と「バッテリー式モデル」の間に当たるモデル


 最初に知っておきたいのは、本製品は既存の屋内/屋外両対応のバッテリー式モデルの後継ではないということだ。ベースにマグネットで吸着させるギミックこそ共通だが、ボディーサイズが2回りほど小さく、何よりバッテリー駆動ではなく電源アダプター式となっている。


 つまり、位置付けとしては屋内向けの有線モデルと、屋内/屋外両対応のバッテリー式モデルの中間に当たる存在ということになる。ちなみに、なぜ名称に「第2世代」と入っているかというと、過去に日本未発売の第1世代モデルが存在していたためだ。


 もっとも、屋外用でありながら配線が必要なモデルというのは、導入に当たって工事が事実上不可欠で、賃貸が多い日本の住宅事情にあまりフィットしているとは言えない。第1世代が日本に投入されなかったのもこうした事情によるものと考えられるが、今回の新モデルは画期的な解決策となるギミックを搭載しているわけではないようで、少々残念だ。


 利用イメージとしては、自宅周辺の様子をリモートで監視するために、工事込みで配線を行って屋外に設置しておくモデルということになるだろう。バッテリー式モデルは1〜3カ月ごとに充電しなくてはならない手間があるが、本製品は電源アダプター経由での給電となるので、そういった手間がかからない。その代わりに、あらかじめ工事が必要というわけだ。


●壁面取り付けが前提で電源工事が事実上必須


 では、改めて外観から見ていこう。


 本製品はGoogle Nestシリーズとしては伝統的なデザインを採用しており、一見して同シリーズの製品と分かるが、サイズは屋内向けの電源アダプター式モデルと、屋内/屋外両用のバッテリー式モデルの、中間程度となっている。


 本体下部から伸びる電源ケーブルは直結タイプで抜き差しはできない。全長は約50cmで、その先端を電源アダプターから伸びるケーブルのジャックに差し込むことで動作する。このジャックは独自形状で、ケーブルの交換には対応しない。屋外用ゆえ防水対応でなくてはならず、市販ケーブルでは難しいという理由もあるだろうが、汎用(はんよう)性のなさはややマイナスだ。


 取り付けにあたっては、まず壁取り付け用プレートを壁面にネジ止めしてマグネットプレートを装着し、そこに磁力でカメラを吸着させる。これは従来の屋内/屋外両用のバッテリー式モデルと同じ仕組みで、角度調節の自由度が高い反面、いったん取り外すと前回と同じ角度にセットするのが難しく、イタズラで取り外される可能性も少なからずある。


 本製品は電源ケーブルでつながっているため持ち去りに遭う危険性は低いが、設置にあたってはなるべく通行人の手が届かない、若干奥まった位置に設置した方がよいだろう。


 取り付けと合わせて、本体から伸びる電源ケーブルの先端を、電源アダプターから出たケーブルの先端に差し込めば完了だ。このジャックは径がスリムで、狭い穴でも通しやすいことに加えて、電源アダプターのケーブルも約5.5mとかなりの長さがあるため、設置性は良好だ。やむを得ず屋内のコンセントから電源を取る場合でも、ケーブルの長さの心配はあまりしなくてよさそうだ。


●既存モデル比で視野角が広がり解像度も向上


 話が前後するが、セットアップの手順も紹介しておこう。流れは前回紹介した屋内向けモデルとほぼ同じだ。壁面取り付けの手順が10以上もの画面を使って表示されるため、画面数はかなり多いが、難易度は高いわけではない。とはいえ時間がかかるのは事実なので、余裕のある時に行うようにしたい。


 さて本製品は屋外向けでありながら、バッテリーではなく電源アダプターで駆動するのが特徴だが、カメラとしての機能そのものは、既存のGoogle Nestシリーズのカメラと共通だ。既存の電源ケーブル式とバッテリー式の両方の設定画面を備えていることが分かる。


 以下スクリーンショットで紹介するが、今回は撮影環境の関係で屋内に設置して試用しており、映像も屋内となっているのでご了承いただきたい(前回の屋内向けモデルと同じ環境なので、両製品の映像を見比べるには好都合なはずだ)。


●既存モデルからの改良点


 既存モデルからの改良点として挙げられるのは、同時発売の屋内向けモデルと同じく、視野角の広さと解像度の高さだ。まず視野角は、前述のバッテリー式モデルが対角130度だったのに対し、対角152度へと改められている。より広い範囲を見守る必要があるならば、バッテリー式モデルと入れ替えるのもありだろう。


 また解像度は1080p(1920×1080ピクセル)だったのが、2K(2560×1440ピクセル)へと改められている。解像度が高いことにより、記録された映像を拡大して見る場合などでも、細部まで確認しやすいはずだ。足元に置かれた宅配便のラベルを判別するのはさすがに不可能かもしれないが、車のナンバープレートの識別などには役に立つだろう。


 なお前回レビューした屋内向けモデルの新製品では、先代のモデルに比べてナイトビジョンに切り替わるタイミングが早く、暗視性能が低い可能性を指摘したが、本製品については逆に暗視性能は高いように見える。この点は安心してもよいだろう。


●正常進化と言えるモデルだがコンセプトにはやや疑問も


 以上ざっと見てきたが、電源アダプター式ということで工事が大前提となるものの、ハードウェアの性能は向上しており、使い勝手も良好だ。Google Nestのネットワークカメラは近年新製品が途絶えており、Googleのヤル気が少々心配されていたが、正常進化と呼べる製品を投入してきたのは、既存ユーザーにとっても朗報だ。


 もっとも、Gemini関連のアップデートは2026年初頭予定ということで、真の評価はその時点まで待った方がよいだろう。


 一方で、製品のコンセプトについては若干首をひねる箇所もなくはない。1つは、マグネットを使ってプレートに吸着させるという設置方法だ。


 既存のバッテリー式モデルでも採用されているこの仕組みは、そもそも充電時にカメラを取り外さなくてはならないという事情を解決するために生まれた構造だと筆者は理解していたのだが、今回、取り外しの必要がない本製品にまで採用されてしまった。


 メリットとしては、角度調節の自由度の高さが挙げられるのだが、一方でいったんズレると元の角度を再現しにくいデメリットもあるのに加え、盗難が容易なのもネックだ。このあたり、コンセプトは少々ブレているように感じられる。


 もう1つは、せっかく配線まで行って屋外に設置しているにも関わらず、カメラの映像自体は変わらずWi-Fiで転送されることだ。従来のバッテリー式モデルでは、屋外に設置することでWi-Fiの信号が弱くなり、時折プレビューが見られなくなることがあった。


 本製品はせっかく工事まで行って配線を行っているにも関わらず、映像伝送はWi-Fiのままで、信号が減衰する問題は解決されていない。同社はWi-Fiルーターも手掛けていることもあり、それを否定するようなコンセプトの設計は難しいだろうが、オール有線という選択肢があってもよかったのではと思わなくもない。


 これはほぼ同時期に発表された、PoE採用のAmazonのRingブランドの新製品にも言えることであり、同社製品に限った問題ではないのだが、屋外対応のラインアップが増えれば増えるほど、こうした問題は出てくる。いずれにせよ鉄製の非常扉が間にあるなど、電波が遮られやすい環境への設置は、従来と同じく気を付けるに越したことはなさそうだ。



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