空間オーディオ対応の最上位モデルがフルモデルチェンジ Amazonのスマートスピーカー「Echo Studio(2025年発売)」をチェックした

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2025年11月26日 12:11  ITmedia PC USER

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Amazonのスマートスピーカー最上位モデル「Echo Studio」。同じ名前を持つ従来モデルとは「2025年発売」という但し書きで区別される

 Amazonで発売中の「Echo Studio」は、球形ボディーが特徴のスマートスピーカーだ。従来の同名モデルとは見た目をがらりと変え、Echo Dot Maxなどと同様の球形ボディーを採用しつつ、フラグシップの名にふさわしい性能を備えている。代理店から機材を借用したので、レビューをお届けする。


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●球形デザインへとフルモデルチェンジ サイズは巨大化


 Amazonのスマートスピーカー「Echo」シリーズは11月にラインアップが刷新されたばかりで、「Echo Dot Max」という新モデルも追加された。これは球形ボディーが特徴のスタンダードモデル「Echo Dot」の上位に相当する製品で、正面にボタンを配置したデザインが特徴だ。


 今回紹介するEcho Studioは、さらにその上位となるフラグシップに相当するモデルで、デザイン自体はEcho Dot Maxとうり二つだが、幅および高さはEcho Dot MaxやEcho Dotの約1.5倍と、そのボディーは巨大だ。


 球形デザインでEcho Dotよりも大型のモデルといえば、かつての第4世代Echoが挙げられるが、こちらは幅が約144mmだったのに対し、本製品は幅が約155mmなので、さらに一回り大きいことになる。ちなみにこの155mmという幅は、ソフトボールとバレーボールのほぼ中間サイズにあたる。重量も公称で約1632gと、大型のノートPC1台分ほどある。


 セットアップの手順は、前回紹介したEcho Dot Maxと同じで特に難しい点はない。途中で行われるアップデートの時間を除けば、5分もかからず完了できるだろう。また設定画面についても、少なくとも大分類はEcho Dot Maxと同一だ。


●スマートスピーカーとしての機能は一般的


 まずスマートスピーカーとしての機能は、特筆すべきところはない。ざっと操作方法を列挙しておくと、基本操作は音声で行いつつ、音量調整やミュートのオン/オフは本体正面の物理ボタンでも行える。また本体上部を軽くタップすることで、アラームや通話を止めるなどの操作が可能だ。


 このあたりは、前回レビューしたEcho Dot Maxとサイズ以外の外観デザインがほぼ共通ということもあり、機能的には変わりはない。また超音波センサーを用いた在室検知や、温度センサーを用いた室温確認にも変わらず対応しており、定型アクションを用いて他の家電製品とも連携できる。前回のEcho Dot Maxのレビューで詳しく紹介しているので参考にしてほしい。


 搭載しているプロセッサは「AZ3 Pro」で、こちらもEcho Dot Maxと同じ。フラグシップではあるものの、CPUが上位版というわけではない。


●音質はフラグシップモデルにふさわしい 空間オーディオにも対応


 本製品の最大の強みは、サイズが大きいことによる音質の違いだ。前回のEcho Dot Maxは「0.8型ツイーター×1、2.5型ウーファー×1」という構成だったが、本製品は「3.75型ウーファー×1、1.5型フルレンジドライバー×3」ということで、構成も違えばサイズも桁違いで、音はそれだけパワフルだ。特に低音の響きなどは明らかに違う。


 空間オーディオとDolby Atmosに対応しているのも、Echo Dot Maxとの相違点だ。オーディオ設定には「Dolbyバーチャライザー」という項目があり、これを有効にするとDolby Atmosコンテンツ再生時に自動的に適用される。本製品がより音楽や映像の再生に特化していることが分かる。


 従来のEcho Studio同様、本製品も2台を組み合わせてステレオペアでの再生が可能だ。ハイエンドモデルの名に恥じない機能であり、複数台導入してこそ本領を発揮する。


 ちなみに過去モデルと同じく、Bluetoothスピーカーとしても利用できるが、その場合はステレオペア設定には非対応だ。これはEcho Dot Maxの他、過去モデルとも共通する制約ではある。


 なお前回のEcho Dot Maxもそうだったが、本製品は近日中のアップデートで、Fire TVデバイスと連携してホームシアターを構築できる「Alexaホームシアター機能」に対応する予定だ。本製品の使い方ががらりと変わってくる機能なので、購入を考えているのであれば、ひとまずこれを待つという手もあるだろう。


●スピーカータイプが再評価される理由とは?


 以上、一通り試用してみたが、音の良さに全振りしたモデルという印象だ。機能面ではEcho Dot Maxと違いはないが、スマートスピーカーを使うにあたって、音楽再生時の音の良さを何より重要視する人は、本製品は数ある選択肢の中でも、優先順位がかなり上の存在となるだろう。


 一方で、外観が球形デザインに変更されたことにより、従来モデルの持つ重厚なイメージが薄れてしまった感は否めない。特にオーディオセットなどと並べて置くと、デザイン的に浮いてしまう印象だ。


 製品選びにおいては、こうしたデザイン面が機能や性能以上に決め手になることも少なくない。他モデルとのデザイン統一が裏目に出ていないか、いちユーザーとしても気になるところだ。もっとも単体で設置する場合は、むしろこのデザインこそが好ましいというケースもあるはずで、ユーザーによって評価は分かれそうだ。


 まとめると、音質面で圧倒的な優位性がある一方、巨大な設置スペースが必要になる点はマイナス材料だ。あとは、Echo Dot Max(1万4980円)の2倍をゆうに超える3万9980円という価格をどう捉えるかだろう。本製品の場合、2台まとめて購入するケースも多いと考えられるので、価格についてはちょっとした思い切りが必要になる。


 ところで最後に余談だが、AmazonのEchoシリーズには本製品のような純粋なスピーカータイプの他、画面付きの「Echo Show」シリーズがあり、スマートスピーカー導入の際は、まず画面の有無を決め、その後にモデルを選んでいくのが一般的だ。


 しかし最近、画面ありのEcho Showシリーズは、プロモーション表示の割合が以前と比べて大幅に増加し、使っていて目障りに感じるケースも増えている。従来は考えられなかったタイミングで広告が挟み込まれるとして、海外ではユーザーフォーラムが炎上するほどの事態も起きている。


 こういった中で、本製品のように画面のない従来タイプのスマートスピーカーは、プロモーションを挟み込む余地が少ないこともあり(未契約の状態でAmazon Musicの再生をリクエストすると、延々と契約方法が読み上げられるといったケースはあるのだが)、画面ありのモデルに一度は転向したユーザーが、本製品のようなスピーカータイプに回帰する動きも見られる。


 将来的にサービスインが見込まれるサブスク制の新しい音声アシスタント「Alexa+」の契約によって、プロモーション要素が減少する可能性もあるが、もし今後も広告表示が続くようであれば、本製品をはじめとする画面なしのスピーカータイプが再評価される可能性はあるだろう。こうした背景も知っておくと、製品を選ぶにあたって参考になるかもしれない。



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