
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)を契機に、従業員がワークライフバランスの改善を求め、退職が相次ぐ「大退職時代」(The Great Resignation)が到来した。マサチューセッツ工科大学(MIT、Massachusetts Institute of Technology)の調査によると、その一因は「有害な職場環境」にあるという。
有害な職場とは、従業員が上司や同僚に「罰せられている」「拒絶されている」と感じる職場だ。罪悪感を抱いたり、屈辱を感じたりする場合もある。いじめる、怒鳴る、見下すなど、上司や同僚がネガティブな言動を取るため、従業員は働きづらくなる。うつ病やストレスに苦しみ、休暇を取得したり、退職したりする可能性もある。
従業員が仕事を辞める要因になるという指摘もある。MITが出版する経営誌『MIT Sloan Management Review』は離職の要因を分析し、2022年1月に「Toxic Culture Is Driving the Great Resignation」という記事を公開した。研究グループは、2021年4月〜9月に米国の大手企業約500社を退職した従業員3400万人を対象に、離職に影響を与えた170以上の要因を分析。その結果、有害な職場文化は給与の多寡よりも10.4倍、離職に寄与する可能性があると分かった。有害な職場環境を放置すると、人材確保が困難になる恐れがある。
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