【巨人】有原航平を獲得調査　阿部監督の契約最終年、14年ぶり日本一奪回へ全力

巨人がソフトバンク有原航平投手（33）の獲得調査を進めていることが29日、分かった。

12月2日に公示される全保留選手名簿から外れ自由契約となる場合に備え、2年連続でパ・リーグ最多勝右腕の動向を注視していく。

巨人先発陣にとって、喉から手が出るほど欲しい存在だ。菅野がメジャー移籍した今季は、故障と不振が目立った。開幕投手を務めたエース戸郷が8勝9敗と苦しみ、勝ち頭は山崎の11勝（4敗）。赤星、井上ら期待の若手はけがで離脱した。前半戦は中継ぎ陣の奮闘でカバーしたが、後半戦は粘れずにリーグ3位。CSも敗れて終戦となった。

有原は20年オフに日本ハムからポスティングシステムを利用してメジャー挑戦。2年間プレーした後、23年からソフトバンクに移籍した。日本球界復帰後は3年連続2桁勝利。ゲームメーク能力に優れ、貯金をつくれる右腕だ。特に、エースとして24年（14勝7敗）、25年（14勝9敗）と2年連続最多勝を挙げ、リーグ2連覇に貢献。今年の日本シリーズでは第1戦と第5戦に先発し、5年ぶりの日本一に導いた。

26日に行われたNPBアワードでは「（進展は）何もないですね」と話していた。NPB球団への移籍やメジャー再挑戦も視野にいれているとみられ、自由契約となれば今オフ最注目の存在となることは間違いない。阿部監督の契約最終年となる26年。2季ぶりのリーグ制覇、そして14年ぶりの日本一奪回に向け、チーム力の強化に全力を注ぐ。

◆有原航平（ありはら・こうへい）1992年（平4）8月11日、広島県生まれ。広陵、早大を経て14年ドラフトで4球団の1位指名を受け、日本ハム入団。15年新人王、19年最多勝。20年オフにポスティング制度でレンジャーズ移籍。23年に国内復帰しソフトバンク入り。24、25年は最多勝に輝いた。190センチ、100キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸4億円。