女の人の声で「おい!」、謎の水漏れ→広がった水の形が…特殊清掃作業員が“孤独死”の現場で体験した怪奇現象

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2025年12月02日 09:20  日刊SPA!

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特殊清掃の現場では、不可解な出来事が起きることも(画像提供:ブルークリーン)
特殊清掃業者は、孤独死などが起きた現場で作業をするわけだが、何か目に見えない力が働いているかのような……いわゆる霊的な現象に遭遇することがあるという。
都内を中心にさまざまな現場で特殊清掃を手がけるブルークリーン株式会社で働きながら、特殊清掃の実態を伝える登録者5万3000人以上のYouTubeチャンネルYouTubeチャンネル「特殊清掃チャンネル」を運営している鈴木亮太さんに、特殊清掃中の不思議な出来事について話を聞いた。

◆女の人の声で「おい!」

孤独死現場の特殊清掃をしている最中のことだ。

「突然、玄関のドアがノックされたんです。誰か来たのかな?と思い、ドアを開けてみると誰もいなくて。結構強めに叩かれたんで、風とかではないと思うのですが……。

別の現場でも女の人の声で『おい!』って言われて振り返ったら、男の従業員しかいなくて。『今、何か言った?』と聞いても、『いや、何も言ってないです』みたいなことはありました。孤独死が起きた現場では、このような怪奇現象はまれに遭遇します」

◆現場の下階で原因不明のトラブルが発生

特に自殺現場の場合、不思議な体験をする確率は上がるという。

「首吊り現場の特殊清掃があって、依頼を受けたんです。いつも通りに清掃して作業完了報告をしたのですが、下の階の住人から管理会社さんに『天井のシーリングライトのカバー部分に水が溜まってしまって、その水が漏れてきて床がびしょびしょです』というクレームがきたんです。我々が上の階を清掃した際に配管回りを傷つけちゃったのかなと思ったんです。でも調べてみたところ傷もついてないし、配管に穴も空いてない。あれだけの水が溜まるってことは、2階の部分で何か不具合があってもおかしくはないのですが、一切水が漏れたような状況ではなかったんです」

湿度や湿気を測定する機会を導入し、どこから水が漏れたのかを検証することにもなった。

「モイスチャーチェッカーという機械を使って調べたのですがどこも異常なく。もう乾燥しちゃったから、わからないんじゃないかという懸念もあったのですが、クレームを受けた翌日に対応したので、完全に乾いているはずはないんですよ」

さらに驚くべきことに……。

「下の階の入居者に写真を見せてもらったのですが、広がった水の形が現地調査をしたときの光景にそっくりでした。首を吊った方からでていた体液と同じ広がり方をしていたんです。

でも、下の階に広がっていた液体は体液ではなく真水。そこが不思議なところなのです。清掃の際に、水を大量に使ったわけではないので完全に原因不明でした。でも、我々が施工した後に起こった事故なので、『知らない』と突っぱねて放っておくわけにもいかず、清掃など、きちんと対応をさせてもらいました」

◆なぜか“現場”でカメラが撮れていない

もっと不思議な現場に遭遇することもあった。

「部屋で孤独死が起きた現場だったのですが、YouTubeの撮影許可が取れて、カメラを持って入ることができたんです。撮影を許可してもらえる現場っていうのはなかなか珍しく、許可をもらえた場合は撮影の際に必ず録画ボタンが押せているかどうかを何度もチェックします。

確かに録画ボタンが押せてることを確認し、清掃前の部屋を練り歩きました。カメラは2台使っていて、悲惨な現場の撮影をします。一通り撮り終わってカメラの素材を後日チェックしたところ、孤独死現場になった部屋の様子だけ、カメラ2台ともちゃんと映っていなかったんです。首にかけていたアクションカメラも一度回すと4時間くらいは撮影できるはずなのに、現場の部屋に入った途端に、録画が終了してしまっていたんです。

なぜか、オープニングとクロージングトークは撮れていたのも不思議でした。何者かが、部屋に入った瞬間に録画ボタンを止めて、外に出た途端、再度録画ボタンを押したかのような…」

◆「この電話番号は使われておりません」

また、悲しい出来事もあった。

「依頼主のお母様が亡くなったので、遺品整理をしたいとの依頼がありました。行政書士さんからのご紹介の案件でした。結構な広さの家で片付けには数日かかりました。終わったので依頼主に連絡し、立ち会ってもらいました。その際、『自分の家も片付けたいので引き続き依頼をしてもいいですか?明日連絡しますね』と言われました。ですが、しばらく経っても電話がこないので、心配になって連絡をしたところ『この電話番号は使われておりません』というアナウンスが……心配になり、行政書士さんに連絡をしてみました」

そこで、行政書士さんから驚く言葉を言われたと言う。

「実はあの遺品整理案件の翌日に亡くなった、と伝えられました。母親が亡くなったことによりメンタルが不安定になって、突然、自死を決めてしまったのか、もともと母親が亡くなった時点で遺品整理が終わったらこの世を去ることを決めていたのかどうかはわかりません。弊社としては、関わったお客様や依頼主の方に安心を届けるために、なるべく喜んでもらおうと色々なサービスを提供していこうと思っています。その方にも、今後の人生についてなど、色々とやりとりをして関係性を作っていたつもりだったのですが、その方には理念を届けることができなかったのだと思います。かなり無念な一件でした」

<取材・文/山崎尚哉>

【特殊清掃王すーさん】
(公社)日本ペストコントロール協会認証技能師。1992年、東京都大田区生まれ。地元の進学校を卒業後、様々な業種を経験し、孤独死・災害現場復旧のリーディングカンパニーである「ブルークリーン」の創業に参画。これまで官公庁から五つ星ホテルまで、さまざまな取引先から依頼を受け、現場作業を実施した経験を基に、YouTubeチャンネル「BLUE CLEAN【公式】」にて特殊清掃現場のリアルを配信中!趣味はプロレス観戦

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