売上高5000億円規模へ=帝人と旭化成、繊維商社統合

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2025年12月02日 18:03  時事通信社

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時事通信社

記者会見する帝人フロンティアの平田恭成社長(左)と旭化成アドバンスの春見恵司社長=2日午前、東京都千代田区
 帝人と旭化成がそれぞれ傘下に持つ繊維商社、帝人フロンティア(大阪市)と旭化成アドバンス(東京)は2日、都内で経営統合に関する記者会見を開いた。帝人フロンティアの平田恭成社長は「事業領域の拡大、グローバル展開加速の必要性が高まっている」と統合の理由を説明。合算で現行計約4400億円の連結売上高を、2030年ごろに5000億円規模に伸ばす方針を示した。

 帝人と旭化成は1日、繊維商社の統合を発表。帝人フロンティアを存続会社として、来年10月1日をめどに旭化成アドバンスを吸収合併し、統合後の出資比率は帝人80%、旭化成20%となる。

 業界では、国内アパレル市場の縮小などで事業撤退が相次ぐ。ユニチカは昨年、祖業の繊維事業からの撤退を発表。三菱ケミカルグループも今年3月、衣料向けから撤退した。

 帝人フロンティアは、原料調達から製造販売まで手掛ける衣料繊維が主力。樹脂・化学品や断熱材なども扱う旭化成アドバンスの春見恵司社長は「活動領域が広がる」とシナジー効果を強調した。平田氏は「(人員や拠点の)極端なスリム化は考えていない」と語った。 
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