
11月29日、30日に中国・上海LIVERSE音宇宙芸術センターで開催予定だった「リスアニ!LIVE SHANGHAI 2025」。急きょ28日に開催中止が発表され、イベントのX公式アカウントでは《不可抗力の事情》とアナウンスされた。中止となった具体的な理由は明かされていないが、日中関係の悪化が影響しているものと見られている。
「11月7日の衆院予算委員会では、高市早苗首相(64)が台湾情勢をめぐる質疑に『(中国が)戦艦を使って、武力の行使も伴うものであれば、これはどう考えても存立危機事態になりうる』と答弁しました。状況によっては集団的自衛権を行使する可能性を示唆しましたが、台湾を“核心的利益の中の核心”と位置づける中国はこの発言に猛反発。日本産水産物を輸入停止し、自国民に対して訪日自粛を呼びかけるなど経済的・外交的圧力をかけています。さらにここ最近では、中国での日本アーティストの公演中止や映画の公開延期も相次いでいるのです」(全国紙記者)
28日には上海で開催された「バンダイナムコフェスティバル2025」で、人気歌手・大槻マキ(52)が歌唱中にステージを強制的に中断させられるというハプニングが勃発。人気アイドルグループ・ももいろクローバーZも29日の同フェスに出演予定だったが、前日に出演中止が発表され、同フェス自体も開催中止となった。
さらに、歌手・浜崎あゆみ(47)も29日に予定されていたアジアツアーの上海公演が急きょ中止となり、無観客となった現地の会場でパフォーマンスを行ったことが注目を集めた。
そんななか、先述した「リスアニ!」の出演者が吐露した心痛な思いが注目を集めている。
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《歌を届けられないまま帰国しました》
12月1日に更新したXで、こう切り出したのは「リスアニ!」で28日のステージに出演予定だった声優で歌手の茅原実里(45)。人気アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』の長門有希役や『僕のヒーローアカデミア』の現見ケミィ役など数多くの人気アニメ作品に出演し、海外でも高い人気を集めている。
茅原は冒頭の言葉に続けて《スタッフのみなさん、出演者のみなさんが準備に費やしてきた時間を思うと胸が痛みます。そしてなにより、ライブを楽しみにしてくださっていたお客さまのことを思うと言葉になりません》と無念さを記し、《いつかまた、会えますように》と結んでいた。
投稿では同内容のメッセージを中国語でもつづっており、ファンからは彼女を慮る声が次のように寄せられている。
《茅原さんが安全に帰国出来たことが 安心しました》
《こんなことがあってとても心が痛いです。ずっと音楽は国境がないことだと思います。みのりんが無事に海外出演できる日が来るように願っています》
《カルチャーは何も罪ないのにね… 残念だよ… みのりん、お疲れさまでした。その想いは届いてますよ》
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茅原はこの投稿をした直後にYouTubeチャンネルで生配信を行い、「個人的にはね、本当に久しぶりにリスアニさんの公演に参加する機会だったから、すごく楽しみにしてたし、中止になってしまったことはね、もう本当に残念に思ってます。中止の知らせを受けてね、しばらくはね、無力さをね、感じてた」と振り返った。
そんな茅原は「この配信はね、何かを主張するためのものじゃないし、政治についてとか、何かを語るつもりは一切ないです」と前置きした上で、「イベント自体は開催に向けてちゃんと準備が進んでいて、私たちのチームも予定通り上海に入りました。で、到着してすぐ中止の決定が知らされました」と告白。
現地入りして公演が中止になるのは初めての経験だったようで、その後は予定していた便で帰国したという茅原。また、現地では「特に危険な目に遭うようなことはなかった」と振り返りつつも、「いきなり中止になっちゃってね。急な状況だったからね、やっぱり落ち着かない気持ちもあった」と複雑な心境を吐露。
今回の騒動について自らの言葉で思いを語った茅原は、「文化には国境はない。アニメが好き、アニソンが好き、音楽が好き。そういう気持ちに国境はないと信じてます。このメッセージが上海でお会いできなかった皆さんに、そして今も中国から応援してくださって いる皆さんに届いてくれることを願っています」と呼びかけていた。
「中国で日本のコンテンツを排除する動きが加速していますが、中国政府による圧力なのか、中国当局に忖度する主催者側の判断であるかどうかは不明です。中国外務省は1日の会見で、具体的な状況や原因について“中国側の主催者に聞いて”と述べるに留まり、詳細の明言は避けました。
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ですが、こうした事態に現地ファンの間でも、“文化が政治問題の対抗手段として利用されている”などと不満の声が上がっています。今回の騒動で一番被害を被ったのは、イベントの出演者をはじめ日中双方のスタッフ、ファンたちでしょう。中国側が締め付けを厳しくすればするほど、反発の声は強まるかもしれません」(前出・全国紙記者)
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