timelesz寺西拓人、激動の1年経て身近な人との時間に変化「より大切にするように」【インタビュー】

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2025年12月03日 07:00  オリコンニュース

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映画『天文館探偵物語』に主演する寺西拓人 撮影:山崎美蔓(※崎=たつさき) (C)ORICON NewS inc.
 timeleszの寺西拓人(30)が初主演を飾る映画『天文館探偵物語』が12月5日に公開を迎える。今年、大きな話題を呼んだオーディションを経てtimeleszに加入した寺西だが俳優としてのキャリアは長く、今作も審査直前まで撮影していたもの。「日々刺激的」だったという撮影期間やこれまでにないアツい主人公を演じた心境など話を聞いた。

【撮り下ろし写真】優しいまなざしにときめく寺西拓人

 今作の舞台は南九州一の繁華街、鹿児島。この街の天文館のBARで働く一方、街の人たちの困りごとを解決すべく日々探偵として奔走している主人公・宇佐美蓮(寺西)が、スリ事件をきっかけに天文館エリアの再開発を巡る巨大な陰謀に巻き込まれていく。些細(ささい)な探し物から大きな事件まで、さまざまな事情を抱えた人々の想いに迫りながら、事件を解決していくだけでなく人と人の絆と希望を描いた探偵物語となる。

■初主演作はちょっとキザでアツい主人公「一生言わないようなセリフが…」

――改めて初主演映画のオファーを聞いた感想を教えてください。

もともと映画を観るのが好きで、何度か出演させてもらったことはあったんですけど、今回主演としてお仕事をいただけたことはやっぱりうれしかったです。同時に、会社の仲間が一緒に出演してくれたことで気負わず、不安もなくできるなというのが最初の印象です。

――周囲の方の反響はいかがですか。

周りの方が「おめでとう」と言ってくださり、メンバーも含めて喜んでくれています。撮ってから今に至るまでいろんなことが起きたので、映画は結構前に撮っているんだよということをいろんな意味でわかってもらえたらいいな(笑)。

――メンバーの原嘉孝さんをはじめ、室龍太さん、高田さん、同じ事務所で俳優として活動してきた仲間と、初主演映画で共演できることに対しての想いはありますか。

元々、同じタイミングでジュニアから卒業した4人なので、なんとなく仲間意識がずっとありつつも、俳優として個人で活動していることもあって独特な関係でした。映画の撮影後にも4人で自分たちがやりたい舞台もやらせてもらったので、気心知れた仲間と映像作品ができてうれしかったし、楽しかったです。

――今回演じられたのはアロハシャツがトレードマークという斬新な設定の探偵ですが、探偵を演じることについての印象はいかがでしたか。

探偵と聞くとトレンチコートを着て潜入したりするのかと思いきや、どちらかというとお助け屋さん。ちょっとした人助けをするので、自分のなかでは探偵としての役作りはなかったです。

――寺西さんのなかでの探偵のイメージといえば?

想像がつかない職業ですかね。本当の探偵さんというよりデフォルメされた探偵のイメージがあって『名探偵コナン』か大泉洋さんの『探偵はBARにいる』がまず思いつきます。リアルな探偵は、身近にはもちろんいないし、あまり詳しく知らない存在ですね。ですが、僕が演じたのは探偵といいつつも、やっていることはあったかい地域のなんでも屋さん。彼がたまたま大きいことに巻き込まれた…というお話なので、あまり“探偵”という部分は意識せずに演じました。

――人のために動く蓮は寺西さんにぴったりな役柄にも思えます。撮影中、監督からの言葉で印象的だったことはありますか。

鹿児島天文館や、鹿児島に息づく人たちのあたたかさを描きたいという監督の想いを受け取り「とにかく人のために動く、そこにあまり理由はない」ということは意識しました。ですが「シーンごとにこういうふうに」とはありましたが、全体を通してこういう人であってほしいというのは改めてなにか言われることはなかったですね。

――寺西さんが演じられた宇佐美蓮からは少年漫画の主人公のようなアツさを感じました。

実際に蓮のアツさはすごく意識しました。普段はあまり言わない、本当に少年漫画のようなセリフも確かに結構ありました。それをあまり意識せず、それが自然に言えるような人なんだろうなと演じました。確かに、一生言わないだろうなというセリフがいっぱいあったかもしれないですね(笑)。

――例えば“一生言わないようなセリフ”とは?

印象的だったのは「二兎を追う者は一兎をも得ずって。でも二兎ともつかまえちゃった」。亀を持ちながら言ったセリフが、僕は入り込んで演じていたんですけど、ヒロインの大原(優乃)さんがそのキザさにツボってしまったみたいで…(笑)。

――寺西さんはそこまでキザなタイプではないんですね(笑)

なかなか言わないですけど、ツボられて初めて「あ、僕、キザなことを言ったんだ」と気づきました。たしかに「二兎ともつかまえちゃった」まではあまり言わないですよね(笑)。

――蓮と自分が似ている部分、そして違う部分はどこに感じますか。

蓮は普段そこまで抑揚がないけれど、中身はアツい人間で、思ったことをアツく訴える、というところは割と理解できる。僕も普段、そこまで感情の波が大きいタイプではない。でも思ったこととか楽しいときにたまに弾けるところはなんとなく似ているかな? 違うところはやっぱりキザなセリフを言うところ(笑)。あとは、そんなにまっすぐに人のために動けないので、うらやましいなと思います。

――ご自身はどういうときにアツくなるのでしょうか。

良いものを観たときですね。演劇でも映画でもライブでも、主に生のものですけど、そういうものを見ると感情が高まります。それが友だちの作品やライブだったりすればなおさら、その人に全部ぶつけたくなります。

――最近心を動かされた経験はありましたか。

音楽をやっている友人の舞台のような作品があって。物語が本人たちともリンクしていて、それを観た時にいろんな感情になって、終わってすぐに裏へ行って直接想いをぶつけたことを覚えています。

■オーディション合流の2日前にクランクアップ もし今、撮影していたら?「ちょっとだけ前よりは騒がれるのかな(笑)」

――寺西さんといえば長く舞台に出演されてきたイメージが強いのですが、映画と舞台の演じ方の違いはありますか。

映画に限らず映像作品は舞台と違って、シーンの流れで撮るわけでもない。そういう意味で表現の仕方が違いますね。僕は舞台に慣れているのですが、稽古して通して同じ時間軸のなかで役でいられることが舞台の魅力。そういう意味でドラマや映画は瞬発力みたいなものが大事なんだなと改めて思いました。映画は演劇と違って、切り取る絵によって伝えたいことも変わるし、表情にも寄れるところはすごく魅力的だし、映像ならではなのかな、と思います。

――映画撮影から激動の1年ですが、今の寺西さんが演じたら違うものになるのでしょうか。

違うのかもしれないですけど、これからもこれまでも、そのときやれることは全部やってきてるので、それでいうとちょっとだけ前よりは撮影中に鹿児島で騒がれるのかな(笑)。

――映画館で上映されることを想像してうれしい気持ちはありますか。

スクリーンで観たいのはありますね。でも以前にも映画出演はさせてもらったので、あまり主演ということ自体は自分のなかでは意識していないので単純に楽しみという気持ちが大きいです。

――では、座長としてなにか心がけたことは。

振る舞ってもらってばっかりでした。僕は鹿児島にお邪魔して、キャストの方やスタッフさんも鹿児島の方が多かったので鹿児島のことをいろいろと教えてもらったり、美味しいものを食べさせてもらって…僕は長めに撮影現場にいただけです(笑)。

――timeleszに加入することとなった『timelesz project』のオーディションに参加する直前まで撮影されていたとお聞きしました。

厳密に言うと2日前まで撮影していました。その前日にも別の撮影が入ってたので、実質仕事は続いていたのですが。

――激動の1年となりましたが、撮影中はもちろん最近でもなにかリフレッシュ方法としてやっていることはなんでしょうか。

撮影期間はそこまで意識はしていないです。でもしいて言えば、夜遅くて朝が早いことが続き、短いスケジュールで撮り終えたので健康的な生活を送っていました。これがもしもっとゆるいスケジュールだったら、もっといろんなところに行って遊んでしまったかもしれません(笑)。最近の息抜き、意識でいえば、寝る。そして空いた時間やちょっとゆっくりできるときには、話せる人と会う。前からお世話になってくれる人や仲良くしてくれている人との時間をより大切にするようになりました。

――身近なところでいうと今は“帰る場所”もできましたね。

個人で仕事をしてライブが週末にあったので、週末にメンバーと会う生活が続いていたので安心感はありました。

――撮影のなかで俳優として新しい挑戦だと感じることはありましたか。

人間模様を描くという意味で大きな意味での初挑戦はそんなになかったのですが、こんなに長い期間にわたって映画の撮影をすることは初めてだったので日々刺激的でした。実際の街で走り回ったり自転車をこいだり、いろんなタイミングもあっていろんな方の力があって成立することだと改めて感じました。

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