4日の香港マーケットは、主要88銘柄で構成されるハンセン指数が前日比175.17ポイント(0.68%)高の25935.90ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が77.93ポイント(0.86%)高の9106.48ポイントと反発した。売買代金は1793億590万香港ドル(約3兆5771億円)となっている(3日は1643億6070万香港ドル)。
米株高が投資家心理を支える流れ。3日の米株市場は、米追加利下げの期待が続き、主要指標のNYダウは前日比0.9%高と続伸し、史上最高値を更新した11月12日以来の高い水準を付けた。民間雇用統計の弱い結果を受けて、米連邦準備理事会(FRB)が来週(9〜10日)の米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利下げを決定するとの見方が一段と高まっている。香港は金融政策で米国に追随するため、域内金利の低下も期待された。ただ、上値は限定的。中国の景気不安が依然としてくすぶっているほか、来週以降に中国で公表される11月の月次経済統計の内容を見極めたいとするスタンスも漂っている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(2269/HK)が7.1%高、創薬支援の無錫薬明康徳新薬開発(2359/HK)が5.4%高、モバイル端末・自動車メーカーの小米集団(1810/HK)が4.4%高と上げが目立った。
セクター別では、半導体が高い。英諾賽科(蘇州)科技(2577/HK)が5.0%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が3.9%、華虹半導体(1347/HK)が3.1%、上海復旦微電子集団(1385/HK)が2.8%ずつ上昇した。そのほか、クラウドやAI技術の関連銘柄も買われている。ハンセン科技(テック)指数は1.5%高と他の主要指数をアウトパフォームした。
自動運転やライダー(LiDAR)などスマートドライブ関連も物色される。地平線(9660/HK)が7.0%高、知行汽車科技(蘇州)(1274/HK)が3.9%高、深セン佑駕創新科技(2431/HK)が2.5%高、禾賽科技(2525/HK)が7.9%高、速騰聚創科技(2498/HK)が3.4%高で引けた。
半面、マカオのカジノ関連はさえない。新濠国際発展(200/HK)が3.5%、澳門博彩HD(880/HK)が2.6%、金沙中国(1928/HK)が1.6%、永利澳門(1128/HK)が1.4%ずつ下落した。
本土マーケットは3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.06%安の3875.79ポイントで取引を終了した。消費関連が安い。鉄鋼、不動産、公益、銀行、空運なども売られた。半面、軍需産業は高い。産金、エネルギー、半導体、医薬も買われた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)