小説家・山田詠美さんの料理を今井真実さんがレシピ化。おつまみにぴったり「ポン製フライドポテト」のレシピ

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2025年12月08日 20:00  クックパッドニュース

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山田詠美作品の料理を楽しむ1冊

数々の小説やエッセイを世に送り出してきた小説家の山田詠美さん。小説はもちろん、いくつもの作品が映像化され、作品に触れたことがあるという方もとても多いのではないでしょうか。

今回ご紹介する『Amy's Kitchen 山田詠美文学のレシピ』は、数十年にわたる小説やエッセイなどに登場した料理を、実際の山田詠美さんの作品からの引用を交えながら、料理の描写とともにレシピを紹介していくスタイル。映画にもなった『風味絶佳』『ベッドタイムアイズ』など初期の作品をはじめ、痛快エッセイ『ポンちゃんが行く』シリーズなど、多数の料理をレシピ化しています。

レシピ制作を担当したのは、ご自身も山田詠美さんの作品を長年読んできたという料理家の今井真実さん。今井さんによる小説の深堀りとレシピ化は、小説の世界がそのまま現実に出てきたような感覚を覚えるものばかりです。

山田詠美さんの食の表現は、どれも文字だけでこんなに味の想像が広がり、口の中に味わい がイメージできるものかと驚くものばかり。湯気の温かさや料理の香りまでが本から届いてきそうな、そんな料理の数々を実際に食べてみたいという方にぴったりです。活字で広がる山田詠美さんの料理の描写を、レシピという新しい面からも楽しめる一冊となっています。

煮るようにじっくり揚げる、最高のおつまみ「ポン製フライドポテト」

ここからは本書より「ポン製フライドポテト」のレシピをご紹介します。こちらは1992年発売のエッセイ『再び熱血ポンちゃんが行く!』に登場します。

低い温度で煮るようにじっくり揚げたじゃがいもに、ハーブやにんにくの香りをまとわせたフライドポテトは、おつまみにぴったり。ゆっくりとお酒を楽しみたい週末や、ホームパーティーにもおすすめです。


ポン製フライドポテト

材料(2〜3人分)

じゃがいも…3個
オリーブオイル…適量
にんにく(スライス)3かけ
ローズマリー(枝付きフレッシュ)…5本
タイム(枝付きフレッシュ)5本
バジル(フレッシュ)…20枚
塩胡椒…適量

作り方

1. 皮付きのままのじゃがいもをよく洗い、1.5cm厚さの銀杏切りにする。ボウルに入れて20分ほど水にさらす。ざるにあけ、水気をキッチンペーパーでよく拭き、30分ほど表面を乾かす。
2. フライパンにじゃがいもを入れて、オリーブオイルをじゃがいもの1/3の高さまで入れる。弱めの中火に40分ほどかけて、裏返しながら煮るように揚げる。
3.じゃがいもが柔らかくなったらにんにくスライス、ハーブ類を加える。にんにくとバジルがカリッとしたら、じゃがいも以外は揚げバットに取る。
4.少し火を強め、じゃがいもの表面がカリッとするまで辛抱強く揚げる。バットに取り、全体に塩胡椒をふる。

POINT

最初にじゃがいもを油で煮るようにゆっくり弱めの中火で揚げます。ハーブは芋に火が通ってから入れて、焦げないよう最後に火を強める前に取り出して。カレー粉をぱらぱらすると、また格別。調理時間が長いので、逆算して作りましょう。

料理から広がる、山田詠美の世界

本書では、今回ご紹介したフライドポテトの他にも『ベッドタイムアイズ』の「スプーンのためのかわいそうなリブ」、『ぼくは勉強ができない』の「賢者の皮むきサラダ」など、さまざまな山田詠美作品の料理を再現できるレシピが収録されています。

これまでに山田詠美さんの本を読んだことがあるという愛読者の方はもちろん、この料理をきっかけに、これから山田詠美さんの作品に触れてみたいという方にもぴったりの一冊です。

料理を実際に作りながら、キッチンで山田詠美さんの小説を読むというのもいいかもしれませんね。気になった方はぜひ本書を手に取ってみてください。

(撮影:今井裕治)

Amy's Kitchen 山田詠美文学のレシピ(左右社)


今年でデビュー40周年を迎える小説家・山田詠美のデビュー作から2020年代の最新作までの作品に登場する料理を、人気料理家の今井真実がレシピで再現したフルカラーの贅沢な一冊。
『ベッドタイムアイズ』『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』『放課後の音符』『ぼくは勉強ができない』『A2Z』『風味絶佳』『珠玉の短編』『血も涙もある』『肌馬の系譜』ほか、熱血ポンちゃんシリーズのエッセイを含む22作品分の料理を年代ごとにセレクトし、たっぷりの引用とともに紹介します。
巻末には山田詠美による書き下ろしエッセイ「おいしい顔って……」、著作リストを収録。年代順の構成で、山田詠美クロニクルとしても楽しめます。

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(TEXT:菱路子)

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このニュースに関するつぶやき

  • 「ベッドタイムアイズ」、編集者二年目、上梓と同時に読み映画も観た。安倍譲二が絶賛していたんじゃないかな。
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