
12月はクリスマス商戦を見越して新作のゲームソフトがリリースされる。特に1990年代の12月10日には、多くのソフトがリリースされてきた。ゲームに詳しくなくともタイトルを聞けば誰もが思い浮かべる“名作”も多い。
『攻略本の攻略本』が作られたほど
まずは、1993年の12月10日。スーパーファミコン向けソフトとして『す〜ぱ〜ぷよぷよ』が発売されている。
「『ぷよぷよ』は落ち物パズルと呼ばれるジャンルの代表作の一つです。『テトリス』の大ヒットを受け、各社から類似ゲームが誕生しましたが、対戦要素やキャラクター性を強化した『ぷよぷよ』は大ヒットにつながり、約170万本を売り上げています」(ゲームライター、以下同)
1986年の12月10日には“ファミスタ”こと『プロ野球ファミリースタジアム』がファミコン向けソフトとして発売された。こちらも約205万本を売り上げた大ヒット作だ。
「『ファミスタ』シリーズの特徴は、球団名は読売ジャイアンツが“ガイアンツ”など実在の球団をもじったものでしたが、選手は実名が使われていました。しかし、日本野球機構や日本プロ野球選手会への許可を得ていなかったため、88年度版からは、落合博満選手が“おみあい”となるなど響きを変えたユニークな選手名が登場します。なお、92年にスーパーファミコン向けに発売された『スーパーファミスタ』からは正式な球団名と選手名が用いられています」
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このほか、『ボンバーマン'94』(1993年・PCエンジン)、『ドンキーコング64』(1999年・NINTENDO64)、『リッジレーサー6』(2005年・Xbox360)など、12月10日発売のソフトは有名作ぞろいだが、中には“迷作”というべきものもある。
それが1986年の12月10日にファミコン向けソフトとして発売された『たけしの挑戦状』だ。
「人気タレントのビートたけしさんが監修を務めた本作は、普通の会社員が南海の孤島に眠る財宝を探しに向かうストーリーなのですが、ある操作をするのに1時間待つ必要があったり、理不尽なゲームオーバーが多いなど、内容がめちゃくちゃだったため、“クソゲー”として扱われることが多い“迷作”です。
ソフトのパッケージに記された『常識があぶない。』のフレーズの通り、普通の感覚では解けませんでした。のちに攻略本が発売されたのですが、その内容も難しかったため『攻略本の攻略本』が作られたほどです(苦笑)」
いずれにせよ、ファミコン世代の子どもたちにとって“12月10日”は特別な日だったのだ。
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