
東北大学は、おととい、青森県東方沖で発生した地震や津波について調査結果の速報会を行い、「1994年に発生した『三陸はるか沖地震』の震源域でマグニチュード(M)7〜8クラスの地震が発生しやすくなっている可能性がある」との分析結果を公表しました。
「三陸はるか沖地震」は1994年12月に発生したM7.6の地震で、青森県八戸市で当時の震度6を観測し、3人が亡くなりました。
東北大学・災害科学国際研究所の富田史章助教によりますと、おとといの地震の震源は「三陸はるか沖地震」の震源域の北側に位置するということです。
さらに、先月、三陸沖でM6.9の地震が発生し、津波が観測されましたが、この11月の地震の震源は「三陸はるか沖地震」の震源域の南側に位置するということです。
そのため、今回の地震と11月の地震の震源の間に位置する「三陸はるか沖地震」の震源域では、南北が大きく動いたため、元に戻ろうとする力が強く働く可能性があるということです。その結果、この領域でM7後半から8クラスの地震が発生しやすくなっている可能性があるということです。
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富田助教は「この領域はもともと、大地震発生の可能性が非常に高いと考えられている。それが、先月とおとといの地震でさらに起こりやすくなっている状況は十分ありうる」と指摘します。
そのうえで、「こうした状況を知ったうえで、地震への備えを強めてほしい」としています。