カインズ「コンビニみたいなホームセンター」オープン 24時間無人営業、都心部開拓狙う

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2025年12月12日 06:20  ITmedia ビジネスオンライン

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カインズモバイルストア

 カインズは12月11日、デジタルを活用した次世代店舗「カインズ吉川美南店」(埼玉県吉川市)をオープンした。ドッグランやカフェも併設する大型店で、日用雑貨やDIY関連、家庭用品、アウトドア用品など幅広い商品をそろえる。同店に併設して、小型無人店「CAINZ Mobile Store」(カインズモバイルストア)も開業した。


【画像】カインズモバイルストア店内の様子


 カインズモバイルストアは24時間営業の無人店舗で、外観はガラス張りのコンビニのようだ。店内には最大6人まで入店できる。


 扱う商品は日用品に加え、ペット用品や軽作業向けの工具、DIY関連など約1200品目。帰宅途中での利用や、通常店舗の営業時間外の購買ニーズを見込む。近隣にドッグランがあることから、ペット向けおやつや軽食の需要も想定する。


 入店の際はLINEのミニアプリで決済手段などを事前登録し、入り口のQRコードをかざす。棚の重量センサーとAIカメラを組み合わせ、客が商品を手に取ると自動で検知する仕組みだ。退店と同時にアプリ上で自動で決済が完了し、レジを通る必要がない。商品タグなどは装着せず、AIによる検知と自動決済で防犯対策を施した。


 カインズは現在、都市部での出店拡大を模索している。従来の郊外型の大型店は都市部での出店が難しいため、リフォーム相談窓口のみを設けた小型店や、ショッピングモール内の中型店など、複数の実証を進めてきた。カインズモバイルストアも都市部での新たな顧客接点を作る取り組みの一つだ。


 今後の展開について、具体的な計画はまだ固まっていない。カインズの高家正行社長は「コンビニとは違う、我々がやる24時間の店舗として実験しながら、今後の展開やどんな商品を置くべきか考えていきたい。より都市に近いところで、お客さまとの接点を作りたい」と述べた。



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