大日本除虫菊の「蚊がいなくなるスプレー」(左)とアース製薬の「おすだけノーマット」=16日、東京都中央区 スプレー式蚊取り製品の特許権を侵害されたとして、金鳥ブランドで知られる大日本除虫菊(大阪市)がアース製薬(東京都千代田区)に製造差し止めや損害賠償を求めた訴訟の判決が17日、東京地裁であった。高橋彩裁判長は「特許の範囲が不明確で、無効にされるべきだ」と述べ、請求を棄却した。
判決などによると、「蚊がいなくなるスプレー」シリーズを販売する大日本除虫菊は、薬剤が壁や天井に付着し続ける「付着性粒子」によって防除効果を保つ技術を発明。2022年に関連特許を取得した。アース製薬が販売する「おすだけノーマット」の9製品が特許権を侵害しているとして提訴した。
高橋裁判長は、「付着性粒子」の意味の明確性を検討。特許には、付着の程度について具体的な記述がなく、確認する試験方法も載っていないことから、「特許の範囲の記載が第三者に不測の不利益を及ぼすほどに不明確だ」と判断し、特許庁の無効審判で無効にされるべきだと結論付けた。
大日本除虫菊は「残念な判決。準備が整い次第、知財高裁に控訴する」とコメント。アース製薬は「正当性が認められ、公正な判断がなされた」とした。