辞任を表明した電気事業連合会の林欣吾会長(中部電力社長)=16日午後、東京都千代田区 電力大手10社で構成する電気事業連合会の林欣吾会長(中部電力社長)は16日の定例記者会見で、同日付の辞任を表明した。中部電では、浜岡原発(静岡県御前崎市)の地震想定を巡るデータの不正操作が発覚。林氏は不正について改めて陳謝した上、「事実関係の調査や原因の究明に専念するため、辞任を決めた」と説明した。
電事連によると、同日午前に行われた加盟各社の会合で、林氏から辞任の申し出があり、了承された。後任は今後決定する予定で、電事連副会長でもある関西電力の森望社長が有力候補とみられている。
林氏は2024年4月に電事連会長に就任。国の中長期的なエネルギー政策の方向性を定める「エネルギー基本計画」の見直しを巡り、これまで明記されていた「可能な限り原発依存度を低減する」との文言の削除を要望するなど、業界として原発活用の旗振り役を担ってきた。
林氏は会見で、不正に関し「原子力部門を中心に解体的な再構築を早急に行わなければならない」と強調した。中部電社長としての進退も問われたが、「経営者としての責任はあるが、事実関係などを踏まえて判断する」と明言を避けた。