【卓球】17歳張本美和が全日本初V やめたくなった小学校低学年の記憶「私もそうなりたい」

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2026年01月25日 18:54  日刊スポーツ

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全日本選手権を初優勝し皇后杯を手に笑顔の張本(撮影・宮地輝)

<卓球:全日本選手権シングルス>◇25日◇最終日◇東京体育館◇女子決勝



女子で日本勢最高となる世界ランク7位の張本美和(17=木下グループ)が初優勝を飾った。過去2年連続して決勝で敗れていた早田ひな(日本生命)に4−3で競り勝ち、史上4人目の4連覇を阻んだ。


男子は18歳の松島輝空(木下グループ)が水谷隼以来、史上2人目となる高校生での2連覇。準決勝で張本智和(トヨタ自動車)に4−3、決勝で篠塚大登(愛知工大)に4−0と24年パリ五輪代表を立て続けに破った。


   ◇   ◇   ◇  


張本美は涙をこらえられなかった。「弱気になってしまったのは反省ですが、こうして自分で立ち直れたのは成長につながったと思います」。優勝インタビューで回想したのは、決勝の第6ゲーム(G)。逆横回転のYGサーブを駆使し、早田を10−6まで追い詰めた。日本一まで、あと1点。だが、4度のチャンスを逃した。6連続失点で最終Gにもつれ込み、ゲーム間の1分も放心状態だった。


再びコートに戻り、腹をくくった。「攻めて負ける方がいい」。一気に8−1と攻め立て、過去2年決勝で敗れた悪夢を拭い去った。幼少期から憧れ、兄智和は史上最年少14歳で制した全日本選手権。三度目の正直で目標を現実とし「オリンピック銀メダルも団体戦。私1人だけの力ではない。また違ったうれしさがあって、ふわふわしている感じです」と余韻に浸った。


2歳で始めた卓球をやめたくなったことがある。小1だった15年に全日本選手権バンビの部(小2以下)優勝。以降2年は世代準優勝となり「お兄ちゃんとどうしても比べられる」と卓球一家ならではの悩みがあった。学業も優秀。父は「美和が好きな方を選んだらいい」、母も「やりたくないんだったら、やめていいよ」と声をかけてくれた。


すぐに「やめる」と言えなかった。数年後、兄の活躍を「私もそうなりたい」と思えた。両親は今月、誕生日を迎えた。「プレゼントになっていると、うれしいな」。ジュニアとの2冠を自信に、次は世界ランク1位を目指す。【松本航】


○…女子準優勝の早田は納得の表情だった。決勝はゲームカウント1−3からフルゲームに持ち込み「負けたからこそ印象が強く残ると思う。もちろん悔しいですけど、思ったよりうまくできた感覚もある」と現在地を確認した。28年ロサンゼルス五輪まで、残すは約2年半。25歳は「パリ五輪の自分に執着したくない。ここがある意味スタート。さらに進化した自分を作り上げたい」と言い切った。


◆張本美和(はりもと・みわ)2008年(平20)6月16日、仙台市生まれ。父宇さんは元ジュニア男子日本代表コーチ、母凌さんは元中国代表で世界選手権出場。2歳で本格的に競技を開始。24年パリ五輪女子団体銀メダル。世界選手権は24年女子団体銀、25年女子ダブルス銅メダル。Tリーグは神奈川に所属。右シェーク攻撃型。166センチ。

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