
心身を痛めつけるほどの劣悪な職場環境からは、いち早く抜け出した方が身のためだ。投稿を寄せた兵庫県の50代男性は、かつて飲食業界で10数年にわたって働いていた。
将来の独立を夢見ていた男性だったが、待ち受けていたのは想像を絶するブラックな労働環境だった。(文:長田コウ)
「社会保険に入っていない会社なので手当は出ませんと言われ……」
当時の勤務体系は、月曜から土曜が朝8時から深夜の2〜3時まで。唯一の日曜も、昼過ぎから日付が変わるまで店に立ち続けた。
「休憩はほぼありません。仕込みに買い出し、営業と一日中やることが続きます。社長の方針で少しでも利益を出すために、徹底的に社員を奴隷のように使っていました」
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1店舗の管理だけでも過酷だが、後に2店舗、3店舗と同時に任されるようになると、状況はさらに悪化する。「24時間働き続けることもザラでした」というから、もはや生存の限界を試されているようなものだ。
驚くべきは休日の少なさだ。休めるのは年に1日だけ、年末年始のオールナイト営業が終わった元旦の朝から、翌日の昼までだった。
あまりの惨状に一度は退職した男性だったが、社長が何度も再就職先を訪ねてきた。「高い給料を出すから戻ってきてくれ」という言葉を信じ、家族を養うためにも再入社を決めたが、それがさらなる不幸の始まりだった。
数か月後には「なんだかんだと言い訳」をされて、結局は元の低い給料に戻されてしまった。しかも、社会保険にすら加入していなかったという。
「辞めてから失業保険をもらいに行ったら、社会保険に入っていない会社なので手当は出ませんと言われて愕然としました」
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在職中に労働基準監督署へ相談し、実際に調査も入ったが、会社側はタイムカードを破棄するなどの証拠隠滅を図り、処罰が下ることはなかった。現在であれば、SNSの送信履歴やスマートフォンのGPSログなども証拠になり得るが、当時は会社に抗う手段が限られていたのだろう。
今は別の仕事で安心して働いているが……
男性は「気がつくと私の家庭はなくなっていました」と、失ったものの大きさを静かに明かす。あまりに辛すぎた体験から、脳が記憶を封印している部分もあるという。
現在は全く別の職種に就き、穏やかに働いている男性。心境を吐露し投稿を結んでいる。
「労働時間が長すぎて過労死した方が沢山いて一時期社会問題になっていましたが、結局死を迎えないと問題が解決されたり、会社が社会的に制裁を加えられないかと思うと悔しいです。今も何処かできっと私や亡くなった方々と同じ体験をしてる人が何処かに存在するかと思うと胸が痛くなります」
※キャリコネニュースでは「ブラックな職場エピソード」をテーマに投稿を募集中です。回答はこちらから https://questant.jp/q/20I4XRP8
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