【フィギュア】なぜ…りくりゅうリフトでミス「練習でも見たことない」コーチ見解、逆転のカギは

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2026年02月16日 07:42  日刊スポーツ

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ペアSPの演技を終え、得点を待つ三浦(中央)、木原組。右はブルーノ・マルコット・コーチ(撮影・前田充)

<ミラノ・コルティナオリンピック(五輪):フィギュアスケート>◇ペア・ショートプログラム(SP)◇15日(日本時間16日)◇ミラノ・アイススケートアリーナ


【ミラノ=木下淳】世界王者の三浦璃来(24)木原龍一(33)組(木下グループ)が5位と出遅れた。中盤のリフトで乱れが出て、まさかの今季ワースト73・11点。翌16日(日本時間17日)のフリーでは、自己新の80・01点で首位に立ったミネルバファビエンヌ・ハゼ、ニキータ・ボロディン組(ドイツ)を6・90点差で追う展開となった。


なぜ、世界一の2人が得意とするリフトに、ミスが出たのか。


本人たちと同様、とても信じられない様子だったカナダ人のブルーノ・マルコット・コーチ(51)が取材に応じ、見解を示した。


まずリフトのミスについて質問されると「ビデオのスロー映像を見直さないと分からないけど、練習中にこんなミスを見たことがない。1度もない。1度も」と驚いた。


「あのミスが出た時は、技術的なことよりも、どんなレベル(判定)になるかに意識が向いていたんだ。でも、何が起こったのかを本当に理解するためには、もう1度(映像を)見直さなければいけないね」


りくりゅうの2人は、世界王者ながらアイスダンス銀メダルと惜敗したマディソン・チョック、エバン・ベーツ組や「世紀の失速」で男子8位に沈んだイリア・マリニンと同様、団体のSPとフリーに両方出場したことで、疲労の蓄積が心配されていた。影響はあったのか。


これには「全く。身体的な問題ではない」と即答で否定。続けて、フリーで乗り越えるためには何が必要か。どんなアドバイスをするつもりか尋ねられると、例をまじえて答えた。


「野球の試合のようなものなんだ。試合は9回の3アウトまで終わらない。これまでは、いつもSPが強みだったけど、今年はロング(フリー)の練習が、これまで以上に良くなっている。本当に、今までにないくらいと感じている。私はロングに非常に自信を持っている」


「何より、彼らは戦士。最後まで戦い抜くと私は確信している。そして、彼らがコントロールできるのはこれからだ。今、起きたことは、もう過ぎたこと。終わったこと。それは変えられない。今夜は、つらいだろう。でも明日は、今この瞬間に集中し、フリーで最善を尽くすために全力を尽くさなければいけない」


首位とは約7点差ある。どう、ひっくり返すつもりなのか。マルコット氏の見解は、こう続いた。


「自分自身がコントロールできることに集中しなければいけない。7ポイントの差は、我々のコントロール外だから。でも8年前だって、アリョーナとブルーノも出遅れたけど、追い上げて勝利を収めている。だから十分に可能なことなんだ」


実際、前々回の18年平昌大会では逆転劇があった。SP4位発進だったアリョーナ・サブチェンコ、ブルーノ・マソ組(ドイツ)が5・80点のビハインドをフリーで巻き返した。SPトップだった「スイハン」こと隋文静、韓聡組(中国)を、合計で0・43点、わずかに上回って金メダルをつかんだ例がある。


このデータを即答できたように、マルコット氏の中に諦めの気持ちはない。三浦、木原も当然のはずだ。


「ここは五輪。少し(想定と)変わった状況になったかもしれないけれど、彼らはファイターで、しっかりと訓練され、精神的にも肉体的にも非常に強い2人なんだ。彼らはきっと、自分たちを誇りに思い、日本やファンの皆さんを誇らしく思わせたいと願っているはず。どうなるか、見てみよう」


この取材と並行し、報道陣に囲まれていた木原も「調子が悪いわけではない。明日は必ず、ここで、いつもの“りくりゅう”として、お話しできるように。必ず戻ってくるので、待っていてください。必ず戻ってきます」と約束した。


12番滑走から4組抜きの逆転で、金メダルへ。運命のフリーは16日午後10時4分(日本時間17日午前6時4分)から行われる。

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