【ジャンプ】丸山希、母信子さんの葬儀参列せずW杯挑戦も 父守さん遺影と見守った銅メダル2個

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2026年02月16日 20:15  日刊スポーツ

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メダリスト会見で笑顔を見せる丸山(撮影・前田充)

ミラノ・コルティナ冬季五輪のノルディックスキー・ジャンプ女子の丸山希(27=北野建設)は、銅メダル2個で今大会を終えた。今大会最後の種目となった個人ラージヒルを父守さん(61)は現地で観戦。17年1月に50歳で亡くなった母信子さんの遺影とともに勇姿を見守った。丸山から得意なラージヒルに合わせて招待されたもので「初めて五輪を生でこうやって見せてもらう。すごい人。楽しんでもらえればいい」と願った。


4年前は逃した五輪舞台での活躍。守さんは「世界で3番ですから。私、(長野・野沢温泉)村でも一番になったことないので」と、3きょうだいの末っ子の姿を誇らしく思った。「苦手なノーマルで銅メダルが取れたってことが、多分彼女に大きな自信になったと思う」とうなずいた。


信子さんは闘病の末に亡くなった。丸山が飯山高校(長野)3年の時だった。容体が急変し、大会出場のため滞在していた札幌から急いで長野に向かった。だが悪天候で飛行機が飛ばず、フェリーも遅れ、最期の瞬間には間に合わなかった。家族で話し合い、病院で別れを告げると丸山はすぐに札幌に戻ることに決めた。3日後、初のW杯予選に参戦。葬儀には参列しなかった。「せっかくのW杯に出るチャンスを葬式でつぶすのは絶対もったいない。妻の性格も知っている。絶対に怒られるから」。家族の意見は一致したという。


昨春に信子さんの遺骨を散骨するために丸山含む家族4人でハワイを訪れた。「妻のたっての希望で、雪が降らない暖かいところで」と、願いをかなえた。守さんにとって、それ以来の海外で、欧州は初。「招待してもらえなかったら多分一生来ることはなかった。でも希が『ヨーロッパはきれいだから、見た方がいいよ』って言われたので。本当にきれいですね」と景色を見渡した。


「多分妻も喜んでいると思います」。写真の中の信子さんはピースサインをして笑顔。二重まぶたの目元はその写真に触れる丸山に似ていた。【保坂果那】

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