ルンバが日本のために本気を出した! 「Roomba Mini」が示す“小が大を兼ねる”新基準とは

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2026年02月21日 09:10  ITmedia PC USER

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Roomba Miniシリーズと山田毅社長

 アイロボットジャパンは2月19日、日本の住環境ニーズに合わせて開発したロボット掃除機の新製品として「Roomba Mini(ルンバミニ)」シリーズを発表した。同シリーズは2月27日から順次発売される予定だ。


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 今回の新製品は、2025年11月1日に同社の社長に就任した山田毅氏が発案し、米iRobot(親会社)との協議を重ねて製品化したものであり、まずは日本限定で販売することになる。


●日本のロボット掃除機を再定義「Roomba Mini」


 山田社長は「(iRobotに入社して以来)約10年間に渡って、日本のお客さまの生活を良くするにはどうしたらいいのかを考えてきた」とした上で、「Roomba Miniは日本のために妥協をせずに作り上げた製品で、日本のロボット掃除機を再定義する。そして『小が大を兼ねる』という新たな考え方を証明する製品になる」と、Roomba Miniの位置付けを説明した。


 その上で「日本の家庭がこれまで感じてきた『ロボット掃除機へのハードル』を解消し、初めての1台として気軽に試してもらえる製品だ。小さくても、パワフルな新製品によって、多くの人が掃除をRoombaに任せる『時産体験』をしてほしい」と、Roomba Miniへの期待を語った。


「Roomba Mini」で中期目標を前倒し達成へ


 アイロボットジャパンでは、2025年8月の段階で「2030年までに、国内掃除機市場全体の5台に1台をロボット掃除機(Roomba)にする」という目標を掲げている。


 このことに絡めて、山田社長は「アイロボットジャパンでは、2030年に日本の掃除機の5台に1台をRoombaにするという目標を掲げているが、Roomba Miniによって目標達成を“前倒し”できる」と宣言した。


●日本市場を想定したロボット掃除機が必要な理由


 アイロボットが2002年に発売したRoombaの初号機は、簡単に使えるロボット掃除機だった。しかしその後、市場環境の変化に伴いロボット掃除機が備える機能は“高度化”していった。高機能化の結果、ロボット掃除機は“複雑性”も抱えるようになった。


 山田社長は「この進化はグローバルでは正しくても、『日本人にとっては正しい進化だったのか?』ということをずっと思ってきた。日本人が求めているのは、高機能化して複雑性が高まったロボット掃除機ではなく、簡単であることを維持しつつも、清掃性能を高めたロボット掃除機ではないか――それを実現したのが、今回の新製品だ」と、Roomba Miniの意義を語る。


 なぜ、ロボット掃除機を小型化したのか。山田社長は「欧米の家屋の床は土足で歩くことが前提なので、どうしても汚れる。そのために、床にモノを直接置くことはしない。しかも、1つ1つの部屋が大きいのでRoombaは動きやすい。結果として、ロボット掃除機の普及率は日本の2倍だ」と、欧米の状況を説明した上で「(土足で上がり込まない)日本の家屋は床がきれいなので、床に直接モノを置くことが多い。しかも、都市部では部屋がコンパクトであり、これまでのRoombaではニーズに合致しにくい部分があった」と、日本でロボット掃除機が広がらない理由を指摘する。


 さらに山田社長は「日本では『価格が高い』『自分で掃除をしたい』『我が家では(ロボット掃除機を)使わない』の3点も、ロボット掃除機を購入しない障壁になっていた」としつつ、「価格についてはサブスクリプションモデル(レンタル)で、自分で掃除したいというニーズには日本独自のコミュニケーションメッセージを通してメリットを訴求してきた。今回の新製品投入は、最後に残された『我が家では使わない』という課題を解決するものだ」とした。


 2024年、iRobotのCEOに就任したゲイリー・コーエン氏が初来日した際に、日本の住宅を視察して日本市場のニーズが欧米市場とは異なることを理解し、そこに当時副社長だった山田社長が「日本市場におけるロボット掃除機の普及には、サイズの小型化が重要だ」と提案していたことも相まって、日本市場を想定したRoomba Miniの開発が加速したという。


 バッテリーの進化(リチウムイオンバッテリーの採用)やモーターの進化、自動ゴミ収集機能の進化といった各種技術の進化も、ロボット掃除機の小型化に大きく貢献したという。


●Roomba Miniの特徴は?


 Roomba Miniの本体(正式には「Roomba Mini 掃除機&床拭きロボット」という)は、約24.5(直径)×9.2(高さ)cm、重量は約2kgと、ロボット掃除機としては世界最小/最軽量クラスを実現している。従来のRoombaと比べて幅は約半分となり、高さも削減している。幅は日本でよく使われるスティック掃除機のヘッドとほぼ同じサイズで、「スティック掃除機が掃除可能場所であれば、どこでも掃除ができる」ことが特徴だ。


 吸引力はプレミアムモデルの「Roomba Plus 505」と同等で、「『大は小を兼ねる』ではなく『小は大を兼ねる』存在」だ。Wi-Fi(スマートフォンアプリ)なしでもシンプルな操作で動作することも特徴だ。


 Roomba MiniはSlimCharge充電スタンド付きモデル(3万9800円)と、AutoEmpty充電ステーション付きモデル(4万9800円)の2種類が用意されている。


 ゴミ収集機能を統合したAutoEmpty充電ステーションは、約21.2(幅)×17.8(奥行き)×28.5(高さ)cm、重量は約2.03kgと従来モデルから小型/軽量化を図っている。


 新規開発されたSlimCharge充電スタンドは、縦置き時に約22.2(幅)×8.6(奥行き)×12.3(高さ)cm、重量は約0.7kgとさらに小型/軽量化を図っている。縦置き可能な設計とすることで、コンセントがある場所の近くに“立てて”スペースを節約できる。使用する際に横置きすれば、掃除が終わると充電スタンドに戻ってくるといった使い方もできる。


 山田社長は「これまでの技術では、小型化するとロボット掃除機として必要とされる清掃性能や吸引力に課題が生まれたり、連続稼働時間やダスト容器のサイズなどでも限界があったりした。しかし、(技術の進歩で)小型化してもこれらの課題を解決できた。日本市場“だけ”を対象にすると販売台数が少なくなり、価格が高くなるという課題もあったが、この課題も解決できた。小さいサイズでありながら、納得できる価格と性能を出すことができた」という。


 本製品について、アイロボットジャパンの藤田佳織プロダクトマネージャーは「ワンルームや1人暮らしのようなコンパクトな部屋でも、置きやすくて使いやすい。操作がシンプルであり、シニアや大学生でも、迷わず使い始めることができる。引っ越し祝いやブライダルギフトなどにも適している。子供部屋用や、2台目/3台目(のロボット掃除機)としてもいい」とした。


 今回の新製品発表に合わせて来日したiRobotのアテナ・カスヴィキスCMO(マーケティング最高責任者)は「今回の新製品は小さくて、パワフルであるという点が特徴だ。狭いスペースで生活する人や、ペットを飼っている人、忙しい家族、散らかりがちな家でも手が届きにくい場所にも届いて掃除をするため、より多くのエリアの掃除が可能になる」とした上で、「掃除したい場所に手が届かなければ掃除することができないが、Roomba Miniならフルサイズのロボット掃除機では届かない場所もハイパワーで掃除できる。日本のユーザーにとって最適で、ライフスタイルにも合致している製品だ」と自信を見せた。


 「Roomba Miniは日本のユーザーのために作られた最初の製品だが、これが最後(の日本向け製品)ではない」と、今後も日本市場を想定した製品を投入していくことを示唆した。


 今回の説明会で山田社長は、「iRobotは、Roombaの製造を委託していた(中国の)PICEAと経営統合したが、引き続き米国に本社を置いてビジネスを展開することになる。また、iRobotが米国/欧州/日本において取得したデータは、米国に新設した『iRobot Safe』という独立企業が管理するAWSサーバで国ごとに保管される。安心してもらいたい」と述べた。


 また、日本でのビジネスが好調であることにも触れ、2025年の出荷台数が前年比1%増となり、国内における店頭販売シェアが63.1%となっていることを示した。


●東京ミッドタウン日比谷で体験イベントを開催(21日まで)


 アイロボットジャパンは2月21日まで、東京ミッドタウン日比谷(東京都千代田区)の1階アトリウムにおいてRoomba Mini発売記念イベント「Roomba 1/2 Muscle Cafe」を開設している。


 会場では、Roomba Miniの製品展示やデモブースが用意される他、“マッスルな”カフェ店員が空間を盛り上げたり、顔はめパネルなどの体験型コンテンツコーナーを用意したりしている。カフェカウンターでは、ミニサイズのコーヒーやオリジナルの「ルンバ ミニマカロン」を提供する。Roomba Miniで実現している「1/2(2分の1)」や「マッスル」の世界観を、ポップでユニークな空間演出で楽しめるようにしたという。


 なお、2月21日には、M-1グランプリ2025で披露したルンバネタが話題になったお笑い芸人のエバースが登場するトークイベントも開催する。



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