
近年、スマートフォンの大型化が進んでいる。SNSやメールのやりとりに加え、動画視聴やゲーム、さらにはPCの代わりにスマートフォンで資料作成を行う人も増えている現状では、大画面化は必然といえる。しかし、画面が大きくなれば本体も大型化し、ポケットに入りにくいなど携帯性が損なわれるのも事実だ。そして、小型を特徴とするスマートフォンはiPhoneとAndroidともに、姿を消しつつある。
そんな中、P-UP World(ピーアップワールド)からポケットにすっきり収まるサイズ感を追求した小型スマートフォン「Mode 1 Pocket」が登場した。価格はメモリ6GB/ストレージ128GBモデルが3万5200円、8GB/256GBモデルが3万8280円。KUROとSHIROの2色展開だ。MVNOではmineoが8GB+256GBを、HISモバイルが6GB+128GBを扱っており、価格はmineoが3万4320円、HISモバイルが3万5200円だ。
●iPhone 12/13 miniと同等のコンパクトボディー
Mode 1 Pocketのサイズは、約63.4(幅)×132.5(高さ)×10.8(奥行き)mm。最近では珍しいコンパクトなスマートフォンだ。厚みはあるものの、サイズ感としてはiPhone 13 miniやiPhone 12 miniと同等だ。重量も約152gと軽量に抑えられている。
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ディスプレイは5.3型のTFT液晶を採用し、解像度は1560×720ピクセル。リフレッシュレートは最大120Hz(デフォルトでは60Hz)に対応するが、後述するSoCの処理能力に依存するため、120Hzの滑らかさを体感できるシーンはほぼないだろう。
右側面には、指紋センサーを兼ねた電源ボタンとボリュームキーを配置。左側面にSIMトレイ、底面にはUSBポートと3.5mmジャックがある。有線イヤフォンを接続した状態であれば、FMラジオも利用可能だ。
本体左下には、最近では見かけなくなったストラップホールも備えている。
背面はカーボン調のデザインが施されているが、これはあくまでデザインであり、素材自体はガラスパネルとなっている。
●カメラ性能は「記録用」と割り切りが必要
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アウトカメラは、6400万画素のメインカメラと200万画素のマクロカメラの2眼で構成される。望遠はないが、2倍と4倍のデジタルズームに対応している。
カメラ性能は価格なりで、決して高くはない。ただ、日常的なスナップショットやSNSへの投稿用途であれば及第点といったところだろう。
●性能と使い勝手を検証 サブ機としての運用が現実的か
SoCは、ミッドレンジの「MediaTek Helio G99」を搭載。2022年に発表されたSoCであり、広く採用されている実績はあるものの、現在の基準で言えば性能は控えめだ。実際の操作感としても、アプリの起動や動作にもたつきを感じる場面があり、ヘビーな用途には向かないだろう。また、おサイフケータイ(FeliCa)にも非対応となっている。
Geekbench 6の結果は、シングルコア「724」、マルチコア「1984」。3DMark Wild Lifeは「1240」というスコアだった。参考までに、MediaTekのDimensity 8350 Extremeを備える「arrows Alpha」のベンチマークスコアは、Geekbench 6はシングルコア「1387」、マルチコア「4440」で、3DMark Wild Lifeは上限に達してスコアが出なかった。準ハイエンドスマホと比べると約50%程度の性能といえる。
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こうしたスペックを踏まえると、スマートフォン初心者向けの端末というよりは、ある程度スマートフォンの特性を理解しているユーザーが、通話やSNS専用のサブ機として割り切って使う端末といえる。
●バッテリー持ちと充電仕様をチェック
バッテリー容量は2900mAhと、本体サイズに合わせて小さめだ。公式スペックに駆動時間の記載はないが、YouTubeの連続再生を試したところ、1時間で約20%のバッテリー消費となった。単純計算で連続再生時間は約5時間程度となるため、1日中フルに活用するのは難しいかもしれない。なお、PCMarkのバッテリーテストでは、9時間1分という結果になった。
充電に関しては、USB Type-Cポート経由で5V/2Aまたは9V/2Aの入力に対応。急速充電には対応しておらず、充電速度の速い最新機種と比較すると、満充電までの時間が長く感じる。なお、Qi互換のワイヤレス充電(最大7.5W)には対応している。
●まとめ:唯一無二のサイズ感に価値を見いだせるか
コンパクトで持ち運びやすいMode 1 Pocketだが、前述の通り、これ1台で全てをこなす万能機ではない。処理性能は高くなく、バッテリー容量も心もとない。FeliCa非対応でおサイフケータイも使えない上、5G通信にも非対応だ。
通信周りでは、Nano SIM×1、eSIM×1のデュアルSIM(DSDV)に対応しているものの、ドコモおよびauの回線を用いたeSIMには非対応。また、au回線での2回線同時利用ができないという点には注意が必要だ。
それでも、このコンパクトさは他にはない大きな魅力だ。近年の大型化した端末に疲れを感じている人、カバンからの出し入れを煩わしく感じている人、そしてとにかく小さい端末を愛する人にとっては、検討に値する有力な選択肢となるだろう。
(製品協力:P-UP World)
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